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海城生が語る海城の印象的だった授業

海城を語る上で欠かせないのは、やっぱり授業。海城の授業は机の上の勉強だけでは得られない特別な体験や知識を僕たちに与えてくれます。その中でも特に印象的だった授業を三人の海城生に語ってもらいました。

高校2年 町田匠
 海城の中で印象的だった授業はやはり社会Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの授業です。この授業はテーマとなる社会問題を一つ決め、その問題について独自の切り口からまとめたレポートを、文献をもとに作成するという、中学の三年間に行われる授業です。正直やっていた時は「大変」「面倒くさい」という感想が僕を含め同級生の間で多かったです。社会問題を見つけてくるのにも一苦労なのに、やっと見つけたテーマでも切り口が陳腐であるとダメ出しをされたりしてやる気をなくします(笑)。ですがそんな中でもこの授業で面白いなと思ったのは、社会人や企業などに対するインタビューを課すという点です。中学生のうちに文献だけではなくそのテーマに詳しく、また解決に向けて取り組んでいるような社会人と直接話すということは少なからず刺激になります。何かしらの形で将来の糧になるのだろうと本気で思いました。中学生ということを伝えると快く協力してくれる人が多く、社会人同士では冷たくあしらわれる可能性があることでも真摯に対応してくれることが多いです。中学生の特権をフル活用して話せるということは本当に価値があることだと思います。
 社会問題を知る、解決策を考えるということは人生の視野を深く、広くするのに役立つと感じます。僕は高校生になってから、ようやく国際情勢や政治、経済など、社会問題に興味を持ち始めました。今の僕からすれば授業の中で社会問題に向き合える機会を設けてもらえる中学生は羨ましいです。そのことを中学生の時に理解していれば、楽しく有意義なものにできたのに…。社会ⅠⅡⅢを受ける機会がある人は是非楽しんで有意義な時間にしてください。

高校2年 安江倫未
 僕が今まで受けてきた海城の授業の中で、最も印象に残っているのが社会Ⅰ、Ⅱ、Ⅲという、レポートを執筆する中学生のみの授業です。僕のみならず海城のほとんどの人が、印象的な会場の授業は何?と聞かれたら、この社会Ⅰ、Ⅱ、Ⅲという科目を答えるでしょう。この科目は間違いなく海城の魅力を形作っている大きな要素だと思います。中一から中三まであるので、もちろん毎年担当の先生が変わったりすることはありますが、その中で最も刺激を受けたのが、中一で僕のクラスを担当してくださった、八塚先生の授業です。まだ入学したてだったということもあり、八塚先生の授業を初めて受けたときは、こんな熱血な先生がいるのか、とものすごく感激しました。熱血なだけでなく、たまーに飛ばしてくるユーモアの溢れたジョークには、普段とのギャップもあり、僕は密かにツボってました。昔から物事について自由に縛りなく書く、ということは好きだったので、八塚先生のレポートの授業はかなり真面目に聞いていました。ただ、中三に原稿用紙30枚文の卒業論文を執筆すると聞いたときは、流石に鳥肌が立ちました。
 この科目では、社会的なテーマについて章構成や引用方法などお作法を守りながら、論理的に考察し、執筆するということを目標に、プリントを使って授業が展開されます。八塚先生の授業では、その導入として、社会的テーマとは何か、ということから始まり、章構成の組み立て方、引用方法、取材。と言ったことの基礎について学びました。原点にして頂点という言葉が、八塚先生の授業にはぴったりだと思います。実際、中二、中三と学年が上がるにつれて、より内容が難しく高度なものになっても、中一の頃に学んだことをしょっちゅう振り返りながら授業を受けていました。先ほども言ったように、八塚先生はとても熱血な先生だったので、このレポートの授業をなんとか楽しいものにしようと考えて授業をしてくださいました。レポートのテーマを決める参考や、社会に関心をもつきっかけになってほしいということで、死刑の是非や、英語教育、ネットの問題点と言った様々な問題についても教えてくださいました。中三の頃、辛いながらもなんとか卒業論文を執筆できたのは、中一の頃に教わったこの原点があるからだと思います。
現在中学生の方達や、これから海城を目指す小学生の人たちも、是非このことを参考にして頑張ってもらいたいと願っています。


高校2年 匿名
 海城でやはり印象的な授業といえば、中学1年から3年にかけて行われる、社会Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの授業です。その授業では歴史や地理などの社会と違ってレポートの作成をしました。多分この授業は海城だけのもので、中3になると全員が自分で取材に行ったり、フィールドワークをしたりして最終的に約10000文字以上のレポートを作成します。正直かなり大変で僕も含め大量の海城生が締め切りの接近に絶望していました。しかし、この経験は受験勉強だけでない将来につながる有意義なものであったとも思います。
 僕は特に取材ではとても緊張し、アポ取りの電話が一番大変でした。相手に断られると正直ちょっと凹みます。僕は十何件かかけてやっとOKをもらったこともあります。
 またアポが取れてもその先が大変です。とある企業に取材したときは、想像以上の大企業でめちゃくちゃ広い会議室に案内されてビビり倒して心臓がバクバクしながら取材した記憶があります。取材も本当の社会人相手に1人で行くので初めはかなり緊張し、「相手に失礼がないようにしなきゃ」とずっと考えていました。
 取材を終えても執筆作業もかなり大変で、字数を満たしているかどうか、与えられた条件を満たしているか、正しい表現か、など試行錯誤しながら書き進めました。実際僕の周りでも書式のミスで減点されている人も多くいました。
そしてこの社会のもう一つの特徴はディベートです。チームを組んで一つのテーマで賛成派反対派に分かれ、各自資料を集めてディベートをし、他の生徒にどちらが良かったか判定してもらいます。勝つと賞品などももらえて結構楽しいです。
 ここまでで分かるように社会ⅠⅡⅢはかなり本格的で大変な授業です。しかしそれ以上に今振り返るといい体験をさせてもらえたとも感じます。

まとめ

いかがでしたか?
3人全員が社会ⅠⅡⅢの授業を挙げてくれましたね。3人の話からも社会ⅠⅡⅢでは机の上の勉強では得られない貴重な経験が得られることがひしひしと伝わってきたのではないでしょうか。海城には社会ⅠⅡⅢ以外にもたくさんの特徴的な授業、面白い先生方など貴重な体験が待っています。是非、海城生の書いた他の記事もお楽しみください!

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