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西野さんとの出会い

2020.06.10.投稿

独立
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ボクは建築設計事務所を30歳のときに設立しまして。
若手設計者は知り合いづての家の設計が仕事のきっかけとなっていくことが多いですが、とはいえ、そんなに知り合いがバンバン家を建てることも多くないじゃないですか。

だから2年に1件くらいのペースで、なかなか自分の設計した建物が形になっていかない時代を過ごしていました。

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(中村南1丁目住宅/2008)


それ以外は図面制作の下請け仕事を並行したり、マンションやアパートを建てている会社の下請けだったり、大手設計事務所に出向したりしていましたがなかなか軌道にのらないというか、鳴かず飛ばずな時間が長かったんです。

そんな設計活動を10年近く続けていて、ふと考えてみたんです。

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どんな建物の設計をやりたかったんだっけ
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冷静に考えてみて、いや冷静に考えなくたって、少子化で家を建てる需要はシンプルに減っていきますよね?
子供が少なくなって、家を建てようとする人の数が少なくなる。

それと価値観の変化。
車とかブランドとかの所有欲ってそんなに聞かなくなってきているなと。
そんなことボクが分析したというより世間でも広く認識されはじめてたし。だから少し前までは家を建てるというのがひとつのステータスみたいな価値観があったけど、それがなくなってきている。

となると、、家の設計しかしてないのってマズいなと思ったんですよね。

それと同時に自分が建築設計の道に進もうと思ったときって、どんな建物を設計したいと思ってたんだっけと思い返してみたんです。
家の設計をしてみたいって思ったことあったっけ??と。笑
それよりも、駅とか劇場とか広場とか図書館とか美術館とか。
そういうみんなが集まるような建物の設計を漠然とだけど思い描いていたよなって。

それは大きな夢かもしれないけど、少なくとも家の設計ばかりやっていて、それがどんなに上手になって、まわりからすごく認められたとしても美術館とかのお客さんに出会える可能性って低いよなと思ったんです。
そこで、いったん建築ということを置いといて、イベントのブースとかでもいいから、空間の表現、空間のデザインができるところで、まず自分の空間表現をたくさんの人に見てもらおうと考えたわけ。
自分はこういう世界観が空間で表現できるんだということを見てもらえたらその世界観で美術館を建てたいっていう人が現れてくれるんじゃないかと。

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(SONY Life Space UXブース/TAICO CLUB)

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(TEDxKids@Chiyoda)


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西野さんとの出会い
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そんなわけでいろんなイベントの空間デザインを募集しているところに片っ端から参加するようになっていく中、TEDx Kids@Chiyoda という子ども向けのカンファレンスイベントに空間スタッフで参加したんです。

そのイベントの出演者でスピーカーのひとりが西野さんだったんですね。

スタッフと出演者との懇親会のようなアフターパーティーで、たまたま話せる機会があったので今話したような話をしたんですよ。

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その仕事へのアプローチ方法をすごく面白がってくれて。
西野さんは町を作りたいんだっていう話をしてくれました。
お笑いの劇場にお客さんを呼びたいんだけど、突き詰めていくと町を作らないとダメだっていう話。

と、出会いはここなんだけど。
そのあとどんなきっかけで西野さんの仕事を手がけるようになったのかというと、、

そんな感じでアフターパーティーでの話が楽しくって、その流れで、西野さんから来年個展をやるので会場手伝ってくださいよってそのままなったのがきっかけ。笑

今までのデザインとかを写真で見せてたわけじゃないのにね。

こちらは「もちろんぜひーー!」となるわけなんだけどさ、沢山の方々と仕事をされているだろうし、お笑いだけじゃなくてテレビも舞台もやってるからきっと制作チームみたいなのがあってそのお手伝いなのかなと思ってたんですよ。思うじゃないですか?笑

1週間くらいしたらDMがきて、会場の下見に行くんですけど行けます?ってきて、会場に制作チームがいると思って行ったわけですよ。

そしたら自分しかいないわけ!
目を疑ったよね。

会場に入ったらここはこうしたい、ああしたいってドンドン出るアイデアに、だったらこうしたほうがいいですね、お客さんはこっちに流したほうがいいですねって夢中で話をしたのを覚えてるかな。

そんなわけで、また今度打ち合わせしましょうってなったので、会場で話したことをスケッチに描いて持っていったわけ。

そのスケッチがこれなんだけど、、

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これはね、描いてて人生が変わる一枚になるなって強く感じたよね。
道が開ける予感がすごいした。
変わるぞという空気を感じた。

その個展というのが2015年夏 青山で開催された
『おとぎ町ビエンナーレ』だったわけで

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間違いなく人生が変わったイベント。
そしてこれが西野さんとの初めての仕事となったわけです。

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オンラインサロン『ファンタジック空間デザインゼミ』ではこのような、
リアルタイムで進行するプロジェクトにまつわるデザインの話や、
1年後にも公開しないここだけの話、
さらにコロナの様子を見つつ、対面でのゼミ講義なんかも行っています。

参加はこちらから
http://salon.jp/tadaishi

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