黒幕

主人公「遂に追い詰めたぞ…」
主人公「お前が、全ての」

主人公「黒幕だったんだな！」

「フフ…」
「ようやくたどり着いたか…」

主人公「お前のせいで沢山の人がひどい目にあったんだ」
主人公「決着をつけるぞ！」

フフ…

主人公「何がおかしい！？」

「お前は一つ、見落としをしている」
「それはそれは大きなことだ」

主人公「何を言っている？」

「一度もおかしいと思わなかったのか？」
「これまでの物語の中にヒントは沢山あったんじゃないか？」

「あんなに知っている人がいるのに見つからない」
「卒業アルバムすら出てこない」

主人公「…？」

「どうやら俺が思っているよりお前は馬鹿なようだ」
「なら俺が教えてやるよ」

「野獣先輩はなあ、もう死んでるんだよ」

主人公「な…」
主人公「なんだと…」

「フェルミのパラドックスって知ってるか？」
「宇宙はめちゃくちゃ広いのに宇宙人と会ったってやつは一人もいない」

「それと同じなんだよ」

主人公「そん…な…」

「フッ」
「それでもお前は俺を殺すか？」

…
ガキン！

「ま、聞いてみただけだ」

主人公「もう、俺に守るべきものはない」
主人公「本気が出せる」

「それでいい」

「来い！」

え？

主人公「行くぞ！」