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認知症のもの取られ妄想はどう対応するのが正解?

みなさんこんにちは!

「無料で学べる介護職の学校」こと…カイゴノチシキ(→YouTubeチャンネルです。

認知症になると「もの取られ妄想」などの症状が出てくるため「泥棒の犯人扱いされて辛い」と感じる方もいるでしょう。
認知症の方が大切なものを取られたと思い込み、興奮している場合「とってません!」と否定するのは逆効果であることがほとんどです。
では、一体どのように対応すれば良いのでしょう?

今回は、「物を盗まれた」と訴えている利用者さんへの正しい対応の仕方を紹介します。

なぜ、盗まれたと妄想してしまうの?

まずは、なぜ盗まれたと妄想してしまうのか、理由を知ることが大切です。
認知症の方が物を取られたと思い込んでしまう原因は以下のようなものがあります。

記憶障害


認知症の方は、短期記憶障害や長期記憶障害を抱えている場合があります。そのため、自分がどこに物を置いたのか、何をしたのかを覚えていない場合があります。そのため、物をなくしたと感じることがあります。

知覚障害


認知症の方は、視覚や聴覚、触覚などの感覚が鈍くなっている場合があります。そのため、自分の周りの状況が正しく認識できないことがあります。例えば、他の人が物を持っているのを見て、自分の物がなくなったと勘違いすることがあります。

妄想 と現実の区別がつかない

認知症の人は、病気により、現実を正しく判断できなくなっている場合があります。例えば、他の人が何かを持っていたとすると「それは私の!」と勘違いしてしまう場合があります。

正しい対応の仕方


次に、もの取られ妄想で泥棒の犯人だと思われた場合の正しい対処法を紹介します。
なお、「正しい対処法」と伝えていますが、「これ」という正解の対処法は存在しません。正しい対処法は本人の性格やその時の感情によって変わるからです。
しかし「とってない!」と否定するよりは、以下のようなことを試してみると良いでしょう。

深く共感する

もの取られ妄想は、本人にとって非常に現実的であると感じられます。そのため、まずは深く共感することが大切です。本人の気持ちを受け止め、話を聞くことで、本人のストレスや不安を軽減することができます。

静かに探す

もの取られ妄想を持つ認知症の方は、周りの人が自分の物を盗んだと信じています。そのため、自分の物を探している様子を見せると、ますます不安が増してしまう場合があります。
静かに探して、物が見つかったら「あ、これだったんだね」と自然に渡すようにしましょう。

偽の説明をする

もの取られ妄想は、本人の認知能力が低下しているため、正しい説明をしても理解されないことがあります。そのため、妄想に合わせた偽の説明をすることで、本人の不安を和らげることができます。「あの人が間違えて持っていってしまったけど、もう戻ってきたよ」といった具合に、妄想に合わせた説明をするようにしましょう。

他の活動を提供する

もの取られ妄想は、本人にとって非常にストレスな状況です。そのため、他の活動を提供することで、本人の気持ちを軽減することができます。例えば、好きな音楽を聴かせたり、一緒に散歩したりすることで、本人がリラックスできる環境を作ってあげましょう。


もの取られ妄想で、自分が犯人だといわれると辛いですよね。
どのように対応すればいいのかわからない方も多いと思いますが、まずは否定せずに共感し、今回紹介したことを試してみてください。
また、詳しいことは以下の動画にて説明しているので、よかったらチェックしてみてください!


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