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介護タクシー苦情利用者から

時々更新しております。
前回の記事で「 福祉タクシー」についてお話しいたしました。

今回は「介護タクシー苦情利用者から 」についてお話しいたします。


介護タクシー苦情 利用者・家族から


介護タクシーの苦情内容は様々です。
介護員により、介助内容や雰囲気に差があるのが大きな要因です。

初めは接遇を意識して、気づいたら意識することなく接遇が実行できていれば苦情は無くなるでしょう。

接遇とは?

介護の現場での接遇は、利用者や関係者と接する際に、おもてなしの心を持ち、思いやりをもってサービスを提供することを指します。
言葉遣いや表情、態度、身だしなみなど、非言語的なコミュニケーションも含めて、相手の気持ちを理解し、尊重する姿勢が求められます。
接遇が介護現場で重視される理由は次の通りです。

利用者さんの尊厳を守るため
介護職員は、利用者の身体介護や生活援助を行います。
ただ業務をこなすだけでなく、利用者が自分らしく過ごせるようにサポートすることが大切です。
尊敬の念を持ち、その気持ちを言動で示すことで、利用者の尊厳を守りましょう。

信頼関係を築き、安全に介護を行うため
利用者からの信頼を得るためには、接遇マナーが重要です。
デリケートなケアについては、信頼できる介護員にしか頼みたくないと考える利用者が多いです。
正しい接遇マナーを身に付けて、安心してケアを任せられるスタッフとして信頼されることが目指されます。

介護の現場で求められる接遇マナーの基本5原則は次の通りです。

挨拶・声かけ
明るく気持ちの良いあいさつは、良好な人間関係の構築や円滑なコミュニケーションに欠かせません。利用者や関係者に対して、目線を合わせ、笑顔でハキハキと話すことが大切です。

言葉遣い
敬語は基本ですが、利用者の性格や信頼関係に合わせて適切な言葉遣いを心掛けましょう。相手に不快感を与えないように注意しましょう。

表情・笑顔:
にこやかで明るい表情を心がけましょう。目元や口元の表情も印象を大きく左右します。

態度
立ち振る舞いや姿勢も重要です。利用者との信頼関係を築くために、ていないな態度を持ちましょう。

身だしなみ
服装や清潔さに気を配り、利用者に安心感を与えるために身だしなみを整えましょう。

これらの基本原則を守りながら、介護の現場でおもてなしの心を持ち、利用者との信頼関係を築りましょう。

苦情の改善に努めるものの、苦情の原因である介護員の態度及び醸し出す雰囲気は、なかなか直りません。

画像はイメージ。普通車利用の一部介助利用者からの苦情も多いです。

苦情は減らない

様々な職種で苦情はありますが、サービス業であり、人と人、1対1のやり取りが多い介護保険サービスでは、特に苦情が多いと感じています。

始めに書いた通り、残念ながら介護タクシーには様々な苦情が存在します。

まずは謝罪

苦情内容の精査は当然行いますが、まずは謝罪を行います。

謝罪したらこちらの誤りを認めることになるので、むやみに謝罪しないという説(勤め先の代表は「すぐ謝罪するな」方針)もありますが、謝罪しないと相手のボルテージも上がり、怒りが収まりません。
謝罪した上で内容を精査し、事実であれば更なる謝罪が必要です。

苦情の出どころ

苦情の出どころも様々です。

  • 利用者本人から

  • 利用者家族から

  • 担当ケアマネジャーから

  • 他の介護事業所から

  • 医療関係者からなど

申出人が利用者または利用者家族のケース

今回は申出人が利用者または利用者家族のケースです。
利用者自らではなく、どうしても家族からの申し出が多くなります。

事例1
病院に到着後、車イスを持ってきて移乗してくれると思ったら「あとは大丈夫ですね」と言って終了し、行ってしまった。
聞いていたのと話が違う(利用者本人から)。

時間が無かった(次の業務が入った)のかもしれませんが、自己判断、自分に都合の良い解釈、利用者ファーストには程遠いです。

事例2
利用者は認知症で目が離すことができないため、いつも夫が付き添いで同乗していた。
夫も介護認定を受けており、パーキンソン病のため、歩行が困難であった。対応したヘルパーから「依頼を受けた利用者の介助は行うが、付き添い人の介助は一切行わない」と言われた。
あまりに冷たい態度だ(利用者のお嫁さんから)。

介護員の認識が間違っている、認識を変えなければなりません。家族にもやさしい、人にやさしい介護タクシー、他事業所とは差別化された介護タクシー事業所でなければ利用者が離れてしまいます。

事例3
自宅に到着後、家の中まで介助してくれると思っていたら、車から降りずに立ち去ってしまった。
もう使わないことにする(利用者本人から)。

病院の車椅子に移乗するというサービス提供責任者の指示を無視し、利用者の状態を都合のいいように判断。言葉の通り、二度と利用しませんでした。車から降りないとは…言語道断です。

事例4
薬が出るのにやや時間を要し、薬局に迎えに来た介護員を待たせることになってしまった。すると露骨にいやな顔をして「次があるんだよね」と言われ大変不快だった(利用者家族から)。

実はかなり多い苦情内容です。本音が出てしまう、利用者にいやな思いをさせることが分からない…普通は分かると思いますので、分からなかったでは済まされない事例です。

事例5
新しい介護員さんだったので病院までの走行コースを教えようとしたら「そんなこと言われなくてもわかってる」とすごまれ、怖い思いをした(利用者本人から)。

最低の接遇、最低の接客です。5つめになってくると記事を書いている私も次第に辛くなってきました。
運転手と思われるのではなく、介護員と認識されるようでなくては務まりません。

事例6
利用者は通院時もパリッとした格好(スーツなど)を着用していくのが習慣であった。
介護員が「病院に行くのにそんな立派な格好でなくてもいいんじゃないですか」と口にしてしまった。
世間話をしたつもりだったようだが、何を着ようと自由ではないか、そのようなことを言われる筋合いはない(利用者家族から)。

事例1~5までもそうですが、今回も訪問して謝罪しました。
結局は介護に必要な情報が共有できていなかったケースになりますが、実は介護員は把握しました。「良かれと思って口に出してしまった」では済まされない、声がけ・発言内容をよく考えましょう。

事例7
14時頃通院し、受診や点滴などで帰りが17時30分頃になった。
帰りの依頼をすると人員の関係で迎えまでに50分を要するということだった。
病院側からはもう閉めるので帰ってもらわないと困ると言われた。どうにかしてください(利用者家族から)。

苦情というより、事業所の都合、人員が確保できないため、事業所・法人に対するクレームです。正直介護員不足は深刻です。

苦情記録

これは要望?といえるものでも記録に残し、苦情に関する研修にはできるだけ参加しております。
全てを記録に残すと限りない数になります。
行政からの指導の際、苦情内容の全てを示すと「多過ぎます」と言われてしまいました。

次回は、苦情記事第2弾となります。
スキルの違い、はたして苦情は宝の山なのか…などを記事にいたします。

今回は「介護タクシー苦情利用者から」についてお話しいたしました。

次回は「介護タクシー苦情関係者から」についてお話しいたします。

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