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「利便性」と「価値」

Kです。

興味深い記事を読んだので、読書感想文みたいなモノを書いてみました。

「現金」ブーム(?)

今アメリカの若者の間で「現金」が流行ってるらしいんですよ。

今は買い物をしようと思えば

クレジットカード、電子マネー、バーコード決済…

様々な支払い手段があります。

「現金お断り」みたいなお店もあるらしいですね。

欲しい物があればスマホからAmazonに飛んで「1clickで購入」を押せば15秒くらいで購入完了し、早ければその日のうちにピンポーンって商品が届きます。

便利な時代になったものです。

時代は不可逆なので、この流れは今後も加速していくでしょう。

私は世代的に過渡期を過ごしたので…

  1. 現金

  2. クレジットカード

  3. 電子マネー(Suica等)

  4. バーコード決済

という順番で、少しずつ選択肢が増えてきて毎回「便利な時代になったなぁ」と感心していました。

今では殆ど現金を使う機会はなく、手持ちの全財産はさっき見たら「872円」でした。

ちなみにコレは仕事用カバンに入れている小銭入れの中身で、財布には1円も入ってません。

現金しか使えないお店に入ると「マジかよ…」ってイラッとしますし、コンビニで現金払いをしている人を見ると

(今さら現金かよ…)

って思ってしまいます。

現金払いはポイント付かないし、ATM手数料は年々上がってるし、メリットが1ミリも理解できません。

人それぞれ価値観が違うので悪いとは思いませんが、20代から現金否定派だったので、反射的にそう感じてしまいます。

「不便」なのが魅力

アメリカの若者は、給料が入ると全額引出して、封筒とかに用途別に分けて、現金で買い物をするらしいです。

(全ての若者ではないと思います)

クレジットカード、電子マネー、バーコード決済等は“ピッ”って一瞬で支払いが終わってしまうので
お金を使った感がありません。

逆に「現金」はお金を使った感をリアルに感じれます。

手取20万円の給料でセレクトショップで「30000円」のスニーカーを買おうと思ったら…

  1. 商品をレジまで持っていく

  2. 財布を出す

  3. 福澤さん3名を取り出す

  4. 福澤さんを嫁に出して商品とトレード

この経験がお金を使った感という
リアルな「重み」を演出します。

「PayPay」とかで支払うと一瞬で終わり、スマホ内の数字が変わるだけで、お金を使った感をあまり感じれません。

アメリカの若者は、現金と引き換えに物を得るというリアルな体験に魅力を感じているそうです。

「利便性」の弊害

私のような40代のオジサンは、現金の「不便さ」に翻弄されて生きてきました。

昔は今みたいにクレジットカードを持っている人は極一部で、殆どの人が現金払いでした。

1989年に「消費税」が始まり、支払い金額が「103円」みたいにややこしくなり、財布の小銭入れをジャリジャリ探して

「あー足りない!」

って仕方なくお札を出す。。

お店によっては「お釣りが足りません」的なメッセージが貼り出されていて、そんなお店で1万円札を出すのに軽い罪悪感を感じたり。。

また、今みたいにコンビニATMは無く、銀行のATMも土日祝日は開いてませでした(土曜どうだったかはうろ覚えです…)

22歳で新社会人になり、初めてのGW長期休暇で帰省した時、現金を下ろしておくのを忘れ、銀行はどこも開いておらず、親からお金を借りたのを覚えています。

そんな時代を経てきたので、現金払いが嫌いです。

ただ、今の若者は「現金を使わないのが当たり前の世界」に生まれてきているので、現金の「不便」さが逆に魅力的なんだそうです。

私には到底理解できませんが。。

「不便」さは魅力的

ただ、現金以外のもので考えてみると、少し理解できます。

例えば

  • レコード(LP)

私が初めて触れた音楽ソフトは「CD」でした。

私の親世代は「レコード(LP)」メインで
CDが登場した時は…

「こんなにコンパクトで音質劣化しないなんて、革新的だ!!」

と驚いたそうです。

レコードは

  • 音質悪い

  • 音質劣化する

  • デカくてガサばる

  • 針が高いのに壊れる

冷静に考えるとデメリット満載ですが、その不便さやインテリアとして映える感じに魅力を感じて、当時レコードプレーヤーを持ってないのに中古レコードを漁ったりしてました。

音質劣化も、あの「ザーッ」という雑音がレトロな雰囲気で魅力的ですよね。

スティーブ・ジョブズが「iPod」という革命的アイテムを生み出してから音楽は「mp3プレーヤー」等のデジタルで聴くようになり、今ではサブスク中心となり、音楽をソフトとして持ち歩く文化が過去のものになりました。

こうなると若者は…

  • レコード

  • カセットテープ

に魅力を感じるようになり、今では密かなブームらしいです。

「レトロ」の魅力

時代は不可逆なので、レトロなアイテムはいずれ消滅する運命です。

だからこそ魅力的なんでしょうね。

私はオートバイが趣味なのですが、そっちの世界にも「旧車好き」が一定数います。

最近のオートバイしか知らない人は…

  • キャブ

  • 暖気

  • リザーブ

  • カブる

  • 焼き付く

みたいなワードを聞いても「は?」って感じですよね?

スマホ世代の人からしたら…

「ダイヤル回して手を止めた」
「ポケベルが鳴らなくて」

とか聞いても「は?」って感じですよね?

古い物に興味がない人でも、ふとした切っ掛けで古いものに触れると、懐かしく甘酸っぱい青春が蘇ったりしますもんね。

最先端のほうが「オジサン」かも(?)

アメリカの若者が現金を使うことに対して親世代が

「そんな非効率なものを使わないで、カードや電子マネー使えよ。何のメリットがあるんだそれ」

ってツッコんでるらしいです。

若者は

  1. 現金を下ろす

  2. 用途別に分ける

  3. 現金で物を買う

  4. 現金が減った「重み」を感じる

という「体験」に価値を感じてるので、利便性やデメリットとはベクトルが違うのです。

もしかしたら、最先端を勧める人のほうが、今の時代は「オジサン」なのかも(?)

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