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活版印刷所をはじめる

いつか、いつかと先送りしていて活版印刷所が、ついに実現しました。この4月、これまで自宅事務所に併設していた活版印刷所を、卸商団地に引っ越ししました。

活版印刷所の窓から見える、卸商団地の景色

一番の理由は、自宅では、打ち合わせや印刷の立ち会いがしにくいというもの。自宅事務所は離れにあったとはいえ、お客さんが来るとリビングにいる定年退職した父親と目が合う...。これでは、気軽に招くこともできません。

あと、活版のワークショップやオープスタジオをしたいというのも理由。ワークショップは年に1回ほど、鴨江アートセンターで開催していて、ありがたいことに、いつも満員御礼。参加できなかったから、もっと回数を増やしてよとうれしい言葉も。

さらに付け加えるとしたら、コロナ禍などもあってDORPの活動がしにくくなり、それでも、少人数の小さな勉強会なんかができたらいいねと話していて、そうなると場所が欲しくなる。

そんな理由が重なり、補助金申請も通過し、卸商団地に活版印刷所を構えることになりました。

活版印刷、ものづくりの楽しさと出会う場所

移転を機に、屋号を「Knot Letterpress Printing(ノット・レータプレス・プリンティング)」に変更しました。

「Knot」には、結び目や集団といった意味があります。55年ほど前、まちなかにあった繊維問屋街の移転から始まった卸商団地なので、繊維や布から連想。また、印刷やデザイン、ものづくりを通じたつながりができたらいいなと思って。

あと、ノットという音が「Not Letterpress」にも聞こえ、これまでの伝統的な活版印刷も大切にしながら、3Dプリンターやデジタルファブリケーション、その他の印刷などを活用しながら、あたらしい活版印刷にも挑戦したいという自分の思いにも、ぴったりだったのも決め手になりました。

(ここだけの話、もう1案の方が人気だったのですが、意図や思いを優先して決めた)

長く空き店舗だった場所を、実質3週間ほどでリノベーション。4月上旬には引っ越しを完了。あとは稼働しながら整えていくつもりです。まだ一月たらずですが、すでに活版印刷機の場所を3回変更しました(笑)

事務所内。活版印刷機は窓際にある

6月のイベント出店を終えたら、ワークショップやオープンスタジオもしたいなと考えています。地元クリエイターと一緒にオリジナル商品をつくってみたいし、印刷関連の小さな勉強会もいいな。雑誌やZINEなどに影響を受けたから古書を置くのもいいかもと、妄想がどんどん広がりますが、まずは一つひとつ形にしていきたいと思います。

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