いまさら聞けないストレンジャー・シングス(ネタバレあり)

「海外ドラマフレンズ」は、海外ドラマ好きの26歳女性と29歳男性が海外ドラマについて自由に楽しく語るアカウントです。YouTubepodcastで音声配信もしてます。今回取り上げるのは『ストレンジャーシングス』です。言わずと知れた大ヒットドラマですが、改めて紹介していきたいと思います。

作品概要

ストレンジャーシングスはNetflixオリジナルのドラマシリーズ。2016年にシーズン1が公開され、これまで全3シーズンが公開されている。シーズン4の制作も決定。ジャンルとしてはホラーであり、ミステリーであり、SF要素もありといった感じ。

あらすじ

1980年代のインディアナ州の架空の町ホーキンスを舞台。超自然現象と超能力を研究する政府の研究所付近で不思議な出来事が続発し、少年たちと超能力を持つ不思議な少女が邪悪な怪物と戦う(シーズン3)。

だいたい毎シーズン同様のパターンで、まずなにか超常現象的な事件が起こる→それを解決するために少年たち(中学生)とそのお姉さんお兄さんたち(高校生)とその親たちの3世代がそれぞれ事件について調査する→最終的に全員合流して敵に立ち向かう、というストーリー展開になっている。

制作スタッフについて

製作・監督・脚本をザ・ダファー・ブラザーズ(双子の兄弟)が担当。制作の根幹を担う存在だ。製作総指揮はカナダ出身の映画監督のショーン・レヴィ。有名な作品は「ナイトミュージアム」「リアルスティール」等。

ダファー兄弟は、学生時代から映画制作を行い、卒業後の2015年に初の長編映画『Hidden』というホラー映画を撮る。それを観たM・ナイト・シャマランに誘われ、テレビドラマ『ウェイワード・パインズ 出口のない街』の脚本を4話分担当する。その後「ストレンジャーシングス」の脚本をいろいろな映画スタジオに持ち込むも門前払いされ続け、最終的Netflixでドラマシリーズとしてを制作することになった。ちなみに本人たちはもう映画界に戻るつもりはないらしい。

80年代ポップカルチャーからの影響

1980年代のポップカルチャーから多大な影響を受けており、具体的なオマージュも数多く劇中で登場する。特にスティーブン・スピルバーグ、スティーブン・キングからの影響が大きく、具体名を挙げればIT、ET、スタンドバイミーなど。ちなみにITの映画版は2017年にリメイクされたが、本作でマイク役の演じたフィン・ウルフハードが出演するという逆転現象も起こった。

また、本作に影響を与えた日本のアニメ作品として『AKIRA』や『エルフェンリート』『サイレントヒル』が挙げられている。

キャスト

やはりウィノナライダーが知名度的にはナンバーワンか。シーズン2でボブを演じつショーン・アスティンは、グーニーズに出演していたことでも知られ、それを踏まえたキャスティングだと思われる。

こどもチームで、フィン・ヴォルフハルト(マイク役)とミリー・ボビー・ブラウン(エル)は、本作出演後に名前を挙げた筆頭だろう。それぞれ『IT』と『ゴジラ キングオブモンスターズ』という大作映画に出演したほか、SNSなどでも人気を集める。ちなみにウィル役のノア・シュナップはめちゃくちゃイケメンに育っている。

最初からのめりこめた!SF・ファンタジー好きの感想(26歳女性)

2016年夏のシーズン1配信当時から見てた勢。SF・ファンタジーが大好きなので、最初からノリノリで見いていた。

ただしホラーは苦手なので、普通に怖くもあった…。結構ポップな印象でみんな本作について話している気がするけど、ホラーやミステリーとしても非常によく作りこまれていると思うんです。

3シーズン通して踏襲されている「複数のチームに別れ、それぞれに謎を追っていった末ひとつの結果に到達する」という手法のおかげで、見ている方も一緒に謎解きをしている気分を味わえる。また、それぞれ追いかけてる側面が違うことで、3種類のワクワク感を一気に楽しめるというのもすばらしい。

怖さで言うと、原因はあの化け物の造形や死に方の気持ち悪さなど、ビジュアルが怖いのがまずひとつ。それに加えて、暗闇系というか、ちょっとJホラー味のあるお化け感も怖さの原因だと思う。

シーズン1で失踪したウィルが向こう側の世界から話しかけてくるシーンは、「姿が見えないのにそこにいる」というのが怖かった。化け物はあの時点でどんな見た目をしているかもわからないから、余計怖い。

しかもあの化け物、照明とか電話とか、クラシカルに怖いもので存在を知らせてくるから、普通にぞわぞわしたし怖かった。この辺に恐怖を感じるのは、自分たちで操作しないと動かないはずのもの、という印象からか。ジェームズ・ワン『ライト/オフ』とか思い出した。

正直シーズン1中盤まで、ウィルはもう死んでるんじゃないかと思っていた。ホラーで子どもって十中八九お化けだし……。だからもう化け物とセットでやばいものになってるかも、というのを想像すると怖くてたまらなくて、早く解決してほしいと気持ちもあってビンジウォッチした記憶が。

サスペンスとかホラーという意味では、スティーブン・キングにものすごく影響を受けていて、その辺も人気の理由のひとつ。その辺の研究とか作品をまとめた記事は調べればすぐ出てくるので、調べてみていただければ!という感じだけど、思い出してみるとあれもこれも…。

個人的には『スタンド・バイ・ミー』を思い出して、なつかしさに震えました。70年~80年代のスティーブン・キング作品は別にリアルタイム世代じゃないんだけど、観るとなぜか懐かしい気持ちを覚えるのはなぜだろうか。

ハマるまで時間がかかった…。SF・ファンタジーに疎い人の感想(29歳男性)

80年代ホラーやSFファンタジーにそこまで思い入れがある方ではない、という前提での感想。最近になって3シーズン連続で観たのだが、最初はノるのに時間がかかってしまい、シーズンが進むうちにだんだん入り込めた。

時間がかかった理由を考えてみた。まず自分の中でジュブナイルホラーというイメージが先行していて、少年たちが活躍しまくるものと思って見てみたら、大人チームとお兄さんお姉さんチームなどけっこういろいろな登場人物が出てくる。しかもそれらが少年チームと同じくらいのボリュームで登場する。こっちは少年たちのハラハラドキドキの冒険が見たいのに…。結果、登場人物たち一人一人に思い入れるまでに時間かかってしまった。

80年代ホラーやSF、ファンタジー好きの人はストレンジャーシングスの醸し出す世界観だけですぐにハマれるのだと思うが、自分はそうじゃないぶんストーリーや登場人物たちに比重を置いて観ていたのだと思う。その場合はキャラクターたちに思い入れが出てこないとなかなか物語にも入り込めない。なので、それぞれがどんなキャラなのかが理解できるまで、結果的にシーズン1の後半くらいまで正直ちょっとしんどかった。

だから、その分シーズンが進めば進むほど楽しくなってきた。キャラクター同士の関係性がだんだんと構築されてきて、それぞれのキャラにも思い入れが出てきてところで、新しいキャラが入り込んで物語をかき回していく……というシーズンを経たことでしか味わない展開に魅了されていった。

大人チーム、子供チーム、兄さん姉さんチームに分かれて物語が進んでいくか、シーズンが進むとチームシャッフルされていくのが楽しい。

一番好きなチームはシーズン3のクレープ屋チーム(スティーブ、ロビン、ダスティン、エリカ。子供)。年下と絡んだときのスティーブっていいよね。特にシーズン2から続くダスティンとの友情はキュンとくるものがある。

てな感じで、不評も多かったシーズン3だけど個人的には一番好きなシーズンだ。

その他の感想

・ホーキング田舎すぎて超イヤ。人間関係も恋愛関係も狭すぎる。
・ウィルはさんざんでかわいそう。そろそろ次はダークサイドに完全に落ちるのではないか。
・少年たちがやはり魅力的。ナードだけどいじめとかもなくて楽しそう。みんな彼女いるし。うらやましい。
・スティーブはシーズン1から考えるととんでもなくいいやつになっている。好き。
・毎回新キャラがいい。2だとマックス、3だとロビン。

↓音声でも話しています。



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