散文
土に触れるたび
あなたのことが思い出された
幼い頃の記憶
土に触れるたび
幾度も幾度も
よみがえってきた
こんなに度々、思い出すことができるなんて
思ってもみなかった
土を触り、野を耕すまでは
水を撒き、果実を獲るまでは
草や花は育つ
どんどん どんどん
小さな鼓動を空へと響かせる
私の中にあるポカンとした洞穴に
思い出と名付けたネクタルを注ぎ
いっぱいに満たす
あなたと語らう
ネクタルの中でも
シュワシュワ……
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