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「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」のWEB版が即死したから、書籍版を読み直すよ。第8巻(ネタバレ注意)


1.即死チート8巻の感想

書籍版8巻ですが、賢者ヨシフミからようやく賢者の石を手に入れたよ編です。ただ、高遠くんが賢者ヨシフミに出会ったのは最後の10ページなので、8巻もほとんどが道中劇でしたけどね。

第7巻は読んでいて結構テンションが上がったのですが、第8巻は読んでいていまいちテンションが上がりませんでした。第8巻は新キャラがそれほど多くないのですが、超天蓋級が何人も登場します。その結果バトル描写はインフレしているのですが、あまり面白くはないなと感じました。超天蓋級のバトルだと、正直言ったもの勝ちみたいなところがあって、納得感が薄いところが原因かもしれません。

ただ、WEB版でも覚えていたのが、賢者ヨシフミが殺神鬼タクミ(もちろん超天蓋級です)相手に勝利したことで、相性はあったとはいえ、これはかなりのジャイアントキリングだなと当時から思っていました。賢者ヨシフミの勝因は、過去改変で対戦相手が弱かった時代から書き換えるというものなので、生まれた直後から超天蓋級でした(天蓋喰らいとか)みたいな相手には意味がなさそうですが、元日本人で色々あって超天蓋級までのし上がった殺神鬼タクミには効果絶大だったなと。まあ、その直後に即死チートに負けるわけですけど。

6巻から始まる賢者ヨシフミから賢者の石をもらおう編ですが、実は文量で言うと半分以上が、三田村重人くん達による世界剣オメガブレイドを手に入れよう物語だったりします。第8巻で三田村重人くんが、正式に世界剣オメガブレイドの所有者になったのを読んで、三田村重人くんが、篠崎さんとならんで主人公以外でネームドキャラクターを殺害しまくる人の一人だったことを思い出しました。

書籍版8巻の感想は自分でも薄いと思いますが、まあそんな感じで。

2.高遠くんと即死チートの話

書籍版を読み返して思うのは、高遠くん対策の基本は、能力(即死チート)ではなく、人格(日本人としての常識)に働きかけることだなと思ってます。第7巻に出てきた超天蓋級の漆黒の魔女ミランダがその典型だと思いますが、能力だけなら天蓋喰らいと同格な彼女ですが、彼女が死ななかったのは高遠くんと話をして「殺そうと思ったけどやっぱやめる」と言って消えたから見逃されたわけです。

そもそも能力としての即死チート自体は、かなり受け身で、能力を見るだけなら見返すだけです。(まあ、これで精神をやられた人が、賢者アオイとかダリアン王子とかいますけどね)ただまあ、天蓋級なら精神崩壊しないと思うので(全能領域が削られるのはまた別の話)高遠くん対策として、即死チートの能力を把握した上で、ちゃんと話をするのは、正攻法だと思ってます。

主神マルナリルナなんて、信徒のマイクロマネジメント大好きだったのだから、面倒くさがらずに即死チートの特性をちゃんと把握するべきだったと思ってます。実際にお気に入りだったダリアン王子は、ギリギリで踏みとどまれたわけですし、そのあたりの反応をトレースしておけば、もうちょっとマシだったのではないかなと思ってしまいます。

さて、高遠くんの能力で気になったのは、書籍版1話やコミック版1話で高遠くんが諦めたような描写があるわけですが、これって本当に諦められたか(つまりドラゴンは高遠くんを殺せたのか)問題です。

即死チートコミック版1話「しね」より

先に私なりの結論を書くと、高遠くん自身が生存を諦めた場合でも、即死チートが自動発動して、ドラゴンの存在自体が無かったことになると思います。即死チートは、基本的には高遠くんに制御を任せている(第1門開放とかも含めて)のですが、高遠くんの自由意思で自殺ができるかというと、多分できないのではないかなと。正直、高遠くんの自由意思で自殺できてしまうなら、研究所で何とかできてしまうと思うので、そのあたりは能力側からの介入があると思ってます。

ただ、そうなると高遠くんは逆に死ねないのではとか、ΑΩの代替わりってどうなるんだ問題が発生するわけですが、このあたりは安直ですが、子供ができるとか次の依り代が発生したら死ねるようになるみたいな感じかもしれません。

ただまあ、書籍版を読んでいると結構違和感がある、この即死チート1話のこの描写ですが、実際のところは、作者さんがこの時点ではそこまで設定を煮詰めていなかっただけなのかもしれません。

それでは、ごきげんよう。

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