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「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」のWEB版が即死したから、書籍版を読み直すよ。第12巻(ネタバレ注意)

1.はじめに

書籍版12巻の感想の前に12巻まで読んだことで、書籍版でのラストバトル(大賢者ミツキ戦)の構図が理解できてしまいました。流石にこの記事では書きませんが、とりあえず、作者さん(藤孝先生)はWEB版からそういう風に変えたのか、流石ですという気持ちです。UEGとルーの因縁は書籍版で修正した部分になるので、確かに私が記憶にないのも当然でした。

そして、ラストバトルの構図が理解できたことで、即死チートの書籍版については、私のテンションは非常に上がっています。私のようなWEB版だけ読んでいた読者には、書籍版の10巻以降を読み直すのをお勧めしておきます。

2.即死チート12巻の感想

さて、書籍版12巻ですが、大賢者ミツキによるグレートリセットの状況把握からの、クソゲー第二弾攻略開始編です。状況把握は、復活した賢者シオンと高遠くんの歩みを振り返るだけですが、個人的には結構面白いです。結構長いのと、登場人物がドン引きするのも分かりますけどね。

その過程で、即死チート世界の人口が約10億人であること、そのうち6%の約6000万人が高遠くんに即死チートされたため、グレートリセット後に復活できなかったことが示唆されます。まあ、これだけ人口が減ったのは、だいたい書籍版6巻に登場した、大魔導士イゼルダのせいですけどね。

グレートリセットの現状分析の結果、賢者シオンは高遠くんに協力することになったわけですが、これはWEB版を読んでいた時から、これしかないよなと思っていました。確かに大賢者ミツキのグレートリセットは凄いのですが、即死チートだけは軒並み復活できていないわけで、そうなると大賢者ミツキにも即死チートは有効としか評価できないからです。

賢者シオンが現状分析でそう判断できたのだから、本来は大賢者ミツキも危機感を持つべきだと思うのですが、WEB版では結局最後まで無策で高遠くんに即死チートされてしまったこともあり、未だに私は大賢者ミツキにあんまり強いイメージがありません。もちろん、賢者シオンは即死チートを実際に受けてその力を実感しているといった面はあるわけですが、賢者が判断できるなら、大賢者も当然できるべきなので。それをやらなかったのは、理由は驕りでも過信でもなんでもいいですが、まあ怠慢だよなあと。

ラストバトルの構図はWEB版と書籍版では違うことはよく分かりましたが、多分ラストバトル自体はそんなに変わらない気がします。その意味では、大賢者ミツキの価値は、舞台装置としての方が大きいのだなあと私は考えています。

さて、その後、賢者ヴァンによるクソゲー第二弾「地底クエスト」拡張パックが開始するわけですが、その際に個人的にマジかと驚いた描写があったので、紹介しておきます。

即死チート書籍版12巻より セレスティーナ(コンシェルジュ)さんによる糸結界

セレスティーナさんというと、グレートリセット前は高遠くんのスマホ充電器を用意したり、資産管理を任されたりと、ただの有能なコンシェルジュなだけだと思っていたのですが、グレートリセット後に糸使いであることが判明しました。そして、糸使いということで分かる人もいるかもしれませんが、セレスティーナさんはなんとあのテレサさんの実姉でした。これはWEB版では知らなかったので、書籍版で追加した設定のはずですが、ここでつなげてくるのかと、驚きました。だって、私テレサさん好きですし。

セレスティーナさんは、テレサさんの実姉なら、当然マニー王族でもあるわけです。即死チート世界のマニー王族は、かなり色々なところに出てくるのですが、まさかセレスティーナさんもそうだったとは。

さて、12巻の後半は、賢者ヴァンによるクソゲー第二弾「地底クエスト」の攻略が始まります。攻略シーンは、WEB版とあまり変わっていない印象で、ゴールデンサンダードラゴンのアティラと衛兵隊長のエーデルガルドさんが、色々あって仲間になるのも覚えていました。

一応補足しておくと、グレートリセット前は、ゴールデンサンダードラゴンのアティラは、剣聖の試練を手伝っていて、アグレッサーのヘッジホックに殺害されて終わりました。衛兵隊長のエーデルガルドさんは、賢者レインの部下として、高遠くんの動向を把握するように指示されて行き先を追っていた人です。

個人的には、特にゴールデンサンダードラゴンのアティラには、思い入れがあるので、復活したのはWEB版の時代から嬉しかったことを覚えています。挿絵を描いている、成瀬ちさと先生のあとがきでも、まさかこの二人が復活するとは(意訳)みたいなことが書かれていて、同士がいました。

地底クエストは、ペルム大陸陣地取りゲームよりはマシですが、ちゃんとクリアさせる気がないという意味では、やはりクソゲーでいいです。ただ、即死チートではゲームクリアできないようにしているのは、即死チート対策としては極めて有効で、賢者ヴァンの有能さ(そして面倒くささ)を体現していると思いました。

あとは、グレートリセット後の地底クエストで、エロゲ三貴族が全滅したことは、せっかくなので書き残しておきます。レベル1で無茶しやがって。

最後に、グレートリセット後の降龍の暗躍再びとか、マルナ再消滅とか、ルー再復活の流れは、明らかに書籍版で整理されたところで、ラストバトルに向けた非常に重要なところなのですが、とりあえず私はこの展開に、感動を覚えています。

それでは、ごきげんよう。

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