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推し香水で狂った話 ちょもさん編

前回、話題の推し香水を注文したところまでをnoteに投稿した。そして最後にこう書いた。

“もしイメージと違ったものが来ても、それはお店側にはなんの責任もなく、ただ単に私が推しのイメージを上手に伝えられるだけの文章力や表現力を持っていないということである。もしそうなった場合、結果はそっと私の中にしまっておくことにする。でも、もし、もしすごいやつがきちゃったら、興奮と共にまたnoteにしたためると思う。そうなるといいな。”

そしてあれから2週間ちょっと経ち、私がタイトルにあるような記事を書きにここにやってきたということは、そういうことである。推し香水が届いたその日から、香りを一度確認したその日から、celesさんは天才であり神であるくらいの勢いで大興奮している。Twitterのほうではリアルタイムでだいぶ気が狂った人の断末魔、ダイイングメッセージ、もしくは遺言のようなものを延々とつぶやいていたけれど、いつでも自分の狂いっぷりが見られるようにnoteにまとめておく。

誰の推し香水を注文したのか、もう私のTwitterやこのnoteを読んでくれている人ならだいたい想像がつくと思って書いてなかったけど、そうです山鳥毛さんと豊前江です。皆様が「ですよね」という顔をしているのが目に浮かぶ。注文したのが6月7日、到着したのが21日。だいたい2週間くらい。書いた本人ですら何度読み返しても正気の沙汰とは思えない気の狂いっぷり&豊前に至っては文章の半分近くがただの夢小説と化している(ちょもさんは文章の3割くらい)プレゼン文章を送りつけてしまって、本当に大丈夫だったかな……注文がいっぱいきていてお忙しいだろうに、こんな気の狂った文章を解読してその推しに合った香りを選ぶなんて難しいことをお願いしてしまったのではないだろうか……と心配だったので、まず到着したことにほっとしたし、celesさんに感謝した。あんな気が狂った文章をちゃんと受け止めてくださってありがとうございます。

香りが混ざるかなと思ったので、開封は2日に分けて行った。届いた初日にちょもさんのほうを開けた。というか、もう最初に封筒を開けた時点でふわ……と香りがしてきて、それをかいだ瞬間にもう
「あ これちょもさんだわ」
と確信した。もうこの時点で完全に解釈が一致していることが証明されたのである。奇跡か?

私は2.5mlのものを注文したが、香水入りのアドマイザーと、香水をシュッと吹きかけて香りを試すことができるムエットという紙が入っていた。そのムエットにそれぞれの推しのイメージでcelesさんが選んでくださった香水の名前と写真、QRコードが書いてある。QRコードを読み取るとより詳しい香水の解説ページに飛ぶことができる。私は今回どちらの推しについても名前を記載しなかったが、celesさん側がムエットにそれぞれ私のプレゼン文章の中の一文を書いてくれており、どちらの香りなのかすぐにわかるようにしてくれていた。

っていうかこの香水の説明文を読んだ時点でまた私は解釈が一致していることを再確認した。心の中の宮川大輔が「嗅がんでもわかる、すごいやつやん!!」と叫ぶ。ダイスケ、あれを見てくれ!!エエーーーー!!そう!これこそオタクが気狂いするという推し香水祭りだ!!!!
説明文の中の単語がいちいちいちいち刺さってくる。あっ、ちょもさんですね、これはもう間違いなくちょもさんですよね、ええ、もう、そうですよね、ですよね、ハイ。遠く離れたcelesさんと私の間に確実な解釈の一致が生まれている。もうここで満足してしまいそうになったがそうはいかない。さっき封筒開けた時点でもうすでにふわっと香ってきた香りで完全にちょもさんだと確信はしたが、香水は時間と共に香りも変化するもの。きちんと確かめなくては。私は満を持してちょもさんの香水を取り出す。何の香水かはわたしとちょもさんのひみつにしたいので名前は明かしませんがブランドとしてはディオールでした。ディオールっていう文字を見た時点でもう「似合いすぎじゃあ!!!!」って心の中のノブが叫んで倒れた。

ムエットにシュッとひと吹きして、ドキドキしながら顔を近づける。

「ホワアッッッッッッ?!?!?!?!」

命の危険を感じたのでムエットから離れた。めちゃくちゃめちゃくちゃ大人の男性の香りだった。スタイリッシュでかっこいい、落ち着きのある、大人の香り……私自身だったら絶対に選ばない、スパイシーな香り……ムエットから離れちゃったけどもう一度確認するためにムエットに顔を寄せる。

「あれ?」

先ほど感じた大人の男性の香りはもちろんある。あるのだけど、だんだん柑橘系の、シトラスっぽい香りが強くなってきていたのである。さっきの色気のある香りとはまた違った爽やかさ、明るさ。私は柑橘系の香りが好きなので、思わずずっと嗅ぎ続けてしまった。へえ、ちょもさんのイメージでこんな爽やかさって、ちょっと意外かも。なんかもうちょっと若い男の子のつけるようなイメージの香りになってきたな……と思ったところで、はっとした。そして思い出した。自分の書いたプレゼン文章を。私は、自本丸のちょもさんは見た目的には圧があってめちゃくちゃ大人っぽいんだけど子どもが喜ぶようなものに目を輝かせるような無邪気な一面もあって(豆まきではしゃいでいた時の感じから)、最近はそういう可愛らしい一面を見つけるのが私の楽しみになっている、というようなことを書いたのだ。ひょっとして……この爽やかさは、大人の男性の中に隠された、無邪気さ……ってコト?!celesさん天才か?と思いながら私はひたすらその香りのとりこになっていた。大人っぽいスパイシーさと爽やかな柑橘系の香りがこんなに合うとは知らなかった。ほんとに絶妙な混ざり具合で、お互いがお互いを引き立てているようないい香りだった。この大人っぽさと無邪気さの融合さ加減、これはもう完全に私の本丸のちょもさんの香りで間違いない。解釈完全一致です。何回も言ったけど何回でも言いたい、解釈完全一致です。

私個人が選ぶってなったら最初のスパイシーな感じの時点で絶対に選んではいないだろう香り。でも、その、『自分では絶対に選ばない』香りだからこそ、主観が完全に消え、本当にちょもさんの香りだと思えるのだ。自分のプレゼンでイメージしてもらった香りなのに主観がないの?って言われるといやそうなんですよね、って私も頷くしかないんですが、そうなんですよ。自分が選びそうな香りだなあ~~って感じがひとつもないので、それがますます自分とは別の存在であるということを引き立てているというか、あのー、妄想と想像力とイメージがハチャメチャに強化される。

まだまだ狂っていたいけど夜も遅い、寝ないと……となってふと気づく。えっ、この香りに包まれて寝ろと?いやあの妄想力が人生最大値まで来ている今の私にこれを与えるのはいかんでしょ。いかんでしょって思っていたのに好奇心に抗えなくて枕にワンプッシュしました。数分後、自分を締めあげてやりてえと思った。あ、あの、あのね、もう完全に、そこに「いる」んですよね、ちょもさんが……しかもムエットにシュッとした時よりも、枕にシュッとした時のほうがスパイシーな大人の香りが強くてちょっとそれはあのどういうウワァーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!ってなりながら就寝した。狂ったまま寝た割には目覚めがすごくよかったことも記しておく。香りでこんなに気持ちが充電できるんだなってびっくりした。翌日は仕事的にベリーハードスケジュールデーだったんですが、なんか思ったよりも元気に乗り切れた。ちょもさんの香りのおかげだなと今でも思っている。

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