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6月のお気に入り詩

人の愛し方を歌だけで伝えないで
ありきたりな言葉と答えじゃ繋がれないよ
傷の癒し方を歌なんかで見つけないで
君が流した涙の行方はそこにはないよ
怖いよ 怖いよ まるで自分の答えの様に
怖いよ 怖いよ まだ誰も愛せもしないで
人の愛し方を歌だけで見つけないで
ありきたりな言葉と答えで繋がりたいの
癒せないほどの傷が 僕を殺そうとしても
この血だけが描ける心を
脆い透明人間に渡さないで
離して 離して まるで自分の答えの様に
離して 離して まだ誰も愛せもしないで
誰かの声に耳を傾け 誰かの心を重ねたりして きっとこうだろう きっとそうだろう
みんなはそうだよって 君もそうなの?
誰かの声じゃ響くこともなく 誰かの心じゃ満たせないよ
その声で叫んで その目で泣いて 生きていくのはこんなにも痛いけど
借り物の気持ちなんかに 心を惑わされないで
ありきたりな言葉と答えじゃ繋がれないの

TK from凛として時雨『copy light』


去年の6月、他に替えのきかない人を亡くした。
それからずっと、今も生きていたら、と考える夜が続いて、これからも続いていく。
私が死んだらここではない世界で会えるのか、姿形を抱きしめることができるのか、どうか必ず、とずっと、願う。

コロナで、戦争で、不況で、差別で、暴力で、(少なくとも今このままでは)どうにもできないことによってかなしみが、そこらじゅうに生まれているのを、この頃はとても近くに感じる。

できることがあるならしたい、選挙も行くし、私が大人として果たせることがあるならしたい、それは前提として
かなしみにはただその人が向かい合うことでしか、また、その人の大切な人が心を重ねようとひたむきに寄り添うことでしか、かなしみとは真に共に在れないことを、この頃はとても近くに感じる。


凛として時雨は13才の時、だから、もう人生の半分はずっと好きなアーティストです。こういう言い方はアーティスト同士を比べるようで良くないのかもしれないけれど、「最も優しくて最も強い曲」として最近有名なKing Gnuの『The hole』、聴いたことがある方は、TKさんは生涯『The hole』をやっている方、と捉えてまちがいないです。

『copy light』、MVもあるのですが(又吉が出てる)、私はこっちが好きです。

カイバシラアリサ
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