任天堂はIPで世界を取るだろう

IPとはなんぞや

最近エンタメ業界で騒がれているIPとはなんだろう?と疑問に思った。
どうやら”IP”とは「Intellectual Property」の略で「知的財産権」を意味しているらしい。エンタメの世界では違った概念でその語句は使われている。

ゲームデザイナーのイシイジロウによると、IPとは「作品や物語、キャラクターを包括した」概念で、より厳密には「知的創作物」と「営業上の標識」を混ぜたものと定義している* 。

※「知的創作物 」= 産業上の創作・文化的な創作・生物資源における創作、「営業上の標識」= 商標・商号などの識別情報・イメージ等を含む商品形態 

イシイジロウ著『IPのつくりかたとひろげかた』(星海社)より

個人的はここで使われている「営業上の標識」がわかりやすいと感じた。要はピカチュウのデザインが入った文房具を販売したい際は、「ポケットモンスター」のライセンスを持つ、株式会社ポケモンと交渉して販売する権利を頂く。その暁には株式会社ポケモンにライセンス料を支払う。株式会社ポケモンの「知的財産」ということになります。
ちなみにポケモンはゲームからアニメという流れで発展している。ゲームが「原作」となっている。

なぜ任天堂が世界をとれるのか

任天堂には、マリオ、ドンキーコング、カービィというキャラがいます。みなさんなら人生で一度なら関わったことがあるのではないでしょうか?関わっていない人でも、知らない人はほとんどいないでしょう。

ここでIPの真価が発揮されます。マリオもドンキーコングは知らなくても楽しめるし成立する。ビジネス的にいうと「レバレッジが効く」んです。2021年にオープンしたUSJにある「スーパー・ニンテンドー・ワールド」や2023年4月28日公開の「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は原作のゲームに理解は必要ない。オフラインで接点を作って、あわよくば、そこで作ったファンをゲームに誘うこともできる。なんて美しいんだろう。


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