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[ネタバレあり]BLUE GIANTは100倍スラムダンクより面白い

感想:最高

音、臨場感、ストーリー全てが最高。今まで見てきたアニメ映画になかったジャンルなのではないかと思う。ひたすらにジャズと向き合い、ヒロインも登場しない。それぞれが挫折を乗り越えていく青春物語だ。青春だけど、どこか臭くないところがとても良かった。

①大と雪折、玉田と雪折の相容れない思想

雪折は「ジャズで勝つ」ことを主張している。これは雪折の過去体験から来ていて、詳しくは映画で描かれていない。対して、大はあくまで「自分たちのジャズ」を客に届けることを大切にしている。

そして雪折と玉田の考えも相反している。雪折はジャズバンドは組み続けるロックバンドとは違ってすぐ解散すること、そしてメンバー同士がお互いに踏み台にすることを大にレクチャーする場面が印象的だ。一方でサッカーをやってきた玉田は仲間や繋がりを大事にしているのが伺われる。ただ玉田と雪折の衝突は玉田のドラムに関してが中心である。一つ言えるのは、二人とも大のサックスに魅せられてジャズをやっていることだ。

②ずっと見守っていたアキコさん

アキコさんは「JASS」がSo Blueで演奏している時、終始泣いていますよね。母性ですかね。正直、アキコさんの立場に立って、感情移入したら一番感傷的になると思う。

映画では取り上げられていないが、アキコさんの若い時の写真も出てきている。アキコさんはかつて、ジャズの世界で夢破れたから、若い「JASS」を見守りたかったのかもしれませんね。

③目がうるうるするシーンが多すぎる

序盤アキコさんのバーで、雪折に大がサックスの実力を見せるシーン最高ですよね。雪折はピアノ歴14年を自負していて、完全にサックス歴3年の大の舐めていた。だが、聞いてみると大のパッション溢れる演奏に打ちのめされていますよね。すぐに大を店から出して感情を抑えることが出来ず、泣いているシーンは観客が映画にのめり込むポイントになっているのではないか。

「JASS」が結成して初めてライブをしたバーにはマスターを含めて4人しかいない。その中に目の優しいおじさんがいる。そのおじさんは「JASS」がだんだん人気を博していく過程を見ている。そしてあるシーンで、大が出待ちでサインを求められる中、玉田は蚊帳の外。と不貞腐れているところにそのおじさんが温かい言葉を投げかける。このシーンも本当に良かった。

結論

いますぐ、近くで上映している映画館を調べましょう。スラムダンクより面白いことを保証します。

おまけ

玉田が「男を磨く32(36?)回払いローン」と言うシーンでプッて笑ったのですが、気配的に笑ったのは僕だけみたいでした。

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