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作家KAIオリジナル直感小説|story 3「光と影」

これまでのあらすじ
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作家KAIオリジナル直感小説
をまとめた無料マガジン


本編に入るまえに裏話
━━━━━━━━━━━
2話 と 3話は
出演者さまからいただいた
" 内容のリクエスト " をもとに
KAIの直感で描きました



出演者さまからの
3話へのリクエストとは♩*゜


🤍凛音とRAYの絡みをミステリーに
🤍souと戸並 十三と凛の絡みを青春小説に
🤍明るいだけじゃない凛の部分
🤍自己受容についてを含む内容
🤍今後あまり目立たないけど
   キーパーソンになる立ち位置のRAY



すこし難題にもおもえますが
どんなストーリーになったのか…
お楽しみください♩*゜



3話 本編
━━━━

sou 「…凛ちゃん?どうした?」




声が聴こえない凛は
souの存在もすっかり忘れて
思考を巡らせていた



凛(あのひとどこで会ったんだっけ…?)



記憶を辿ろうとすると
また
頭に嫌な痛みをおぼえた



souは
凛の険しい表情を
しばらく見つめながら



なにかを思いついたのか
お店の隅(すみ)で
作業していたRAYの傍にいき
コソッとことばを伝える



RAYは
souのことばを聴いた瞬間
優しく顔をほころばせて
キッチンへと入っていった



souが席をたっても
気づかないほど
凛は思いにふけていた



すこしして
souたちのテーブルに
次々とプレートが運ばれた




テーブルを埋めるほどのプレートに
さすがの凛も我にかえる




凛「!?」




並べられたのは
お店のメニューにある
すべてのデザートだった



いままで
険しい顔をしていたかと思えば


驚いて
一瞬 目を見ひらいた後
目を輝かせて
笑顔になる凛に


souはクスクスと笑う


souは凛に向かって
「どうぞ♪」と両手を差しだした



しぐさで気づいた凛は
目のまえに並べられたデザートを
片隅から丁寧に
口に運んだ



凛「ほら!souさんも食べよ♪
   選びきれなくて全部頼むなんて
   隠れ甘党だったのね_♪」



souの思惑など
まったく気づかずに
凛はケラケラと
無邪気に笑いだす



sou(ふ〜、やっと笑ったか)
ため息を含みながら
戻った凛の笑顔に
優しく微笑んだ





RAYは
ふたりのやりとりに
ふわりと 優しく微笑んだ



しばらく
ゆっくりした後
RAYにお礼を伝えて
2人はお店をあとにし
それぞれの帰路へと向かった



帰り道
ひとりになって
改めて感じる " 音のない " 時間に
寂しさを覚えた


凛には
ふだんは決して人には見せない顔があった



" 見せたくない " というより
" 自分だけで 丁寧に向きあって
 ゆっくり ゆっくり 癒してきた過去 "
 があった


消えた音とともに
重ねた過去に
自然と涙がこぼれおちた




凛は
こぼれおちては
溢れてくる涙を
止めようとはせずに



涙ひとつ ひとつを
優しく受けとめるかのように
涙にそっとふれた



ひとは
悲しみや苦しさを前にすると
早く過ぎさるように願ったり
ときには
受けとめたくない心から
避けた行動をしようとする



でも
凛は
どんな自分や想いからも
目をそらすことなく
すべてを受け入れてきた



" ひとりで背負う " ではなく

頼れることには
だれより素直に頼り

ひとの優しさや温かさを
丁寧に汲みとっては
相手と一緒に笑顔になって

" 自分を幸せにする " 行動と
相手と自分への
感謝をいつも大切にしながら

" 自分を丁寧に幸せにしてきた " 凛なのだ




ほんとうは
" ダメ " なんて自分はいないのに
重ねていく経験や年齢
出会うひと
魅ていく景色が華やかなほど
" なにか欠けたように感じる "
切なさもあるのだろう




完璧だったら悩みがないのか…
完璧だったら幸せしかないのか…
きっと
そんなことはない


" ダメ " だとおもう自分を
素敵だと感じてくれるひともいる



凛の姿が美しいのは
きちんと " 弱さ " があって
それを
愛しながら
生きてるからではないだろうか




凛は
涙がやむと
瞳を閉じて
ゆっくりと歌を歌いはじめた



凛(聴こえなくても歌が歌える
   こんな綺麗な星空もみえる
   ひとのことばは わからなくても
   優しさが伝わる

   
  " ないもの " の悲しさも
  " あるもの " を大切さも
   どちらも感じられるから幸せなんだなぁ

  souさんと路上ライブしてたとき
  私の歌を聴いてくれたひとが
  嬉しいことばをくれた
  この声が聴きたいと会いにきてくれた


  今わたしが聴こえないなら
  わたしが歌で
  だれかを笑顔にしたい

  もらった幸せの
  お返しの時間だとおもえるんだ)



凛の歌声を
影から静かに見守る女がいた



凛音「 あなたはこれから
       たくさんのひとを幸せにする。」



凛音は
凛の後ろ姿を見送ると
あるひとに電話をかける



凛音「もしもし…。
       実際会ってみてどうだった?
       また影で動いてもらうことが増えるわ。
       あの " 3人 " の記憶が戻るまで
       あまり時間がないわよ。」



そのころ



戸並 十三「さて、そろそろ…動きだしますか。」


両手に
それぞれもった
ルービックキューブを
親指だけで同時にそろえる


ゆっくりと窓に近づいて
無造作に置かれた煙草を口に咥え
ゆっくりとマッチを擦り
ゆっくりと火をかざす



緩やかな煙が夜空に流れた



次回へつづく

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