#逆噴射小説大賞2020
◎ 。。。。○ ○ 。。
「誰目線なんだろうな」
「え?」
「いや、この太陽系の惑星の並びさ、よく見るけど」
「なんでいつもこっちの向きなんだろうな」
「色んな向きあるとわかりづらいからじゃね?」
「見やすいじゃん。統一されてると」
「大体、本当は円だろ?太陽を中心とした」
「横一列の時は何でこの向きなんだろな」
「なんかあんだろ」
「ちょっと作ってみるか」
中学校の休み時間に佐藤君と鈴木君が消しカスで
皇帝と奴隷には人権が無い。
誰もが羨む生活をしているだろうと城下町の人は言う。
誰もあんな場所へは行きたくないと城下町の人は言う。
強制労働施設と皇帝の住む城に、たった1つだけ共通点があった。
何もかもが違うそこに生きる者に、ただひとつ共通点があった。
◎
「無意味だ」
そう言いたいのをグッとこらえて、兵士の指示に従う。この労働にもはや意味などないだろう。アタシの生に、意味など。この場所はきっと、虚無が生まれる所
パラダイムマンション【逆噴射小説大賞2020】
それは宇宙人達が地球に間借りする為の施設の名前だった。
ある日突然飛来したその1つの建物は、当初侵略かと思われて全世界で攻撃対象とされたが、その建物の管理人だと名乗る宇宙人が地球人全員に「ドアノブ」を差し出した事から評価は一変した。
ドアノブは、地球人の言葉で「外交儀礼(プロトコール)」と呼ばれ、登録した部屋にいつでもどこでも遊びに行ける、という代物だった。
パラダイムマンションはすなわち