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「未完成なうた」

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自作の詩。誰かのこころに寄り添えるかは分からないけれど、光を灯したい
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#恋愛詩

「ビー玉」

「ビー玉」

キラキラ光る
そのガラスの向こうに
たくさんの憧れ

透けて見えてしまいそうで
怖くて目を閉じたけど

それでも輝いてた
胸を焦らせるほどに

無力な手のひらの中に
握り締めたビー玉
力込めたら壊しちゃいそうで
あたためた気持ちを
淡いガラスに吹き込んだ

この想いよ
もう少しひび割れないで

「バッドエンド」

「バッドエンド」

わたしは物事を深く捉えられる自分が好き
だからこそ、大嫌いにもなる
辿り着かなくてもいい最悪の答えまで
最速で届いてしまうから

その柔らかい笑顔向けられたとき
ふわふわ足元が浮きたつあの感覚
その滑らかな指先が触れたとき
スルスルと堕ちてゆくあの感覚

幸せなの 不幸せなの
わたしはわたしに問いただす
もう後戻り出来ない遠いところまで
行ってしまう前に早く
早く早くって急かされる
わたしはわたし

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「溶かして」

「溶かして」

きみにひとつ 聞きたい事がある
出逢ったあの日から数えてみて
僕はきみにどう映るの?

きみがひとつ 頷く度に増える
難題 困難 だけど本当は単純
出逢ったあの日から始まったの
僕はきみに、恋したの

もう解らなくてもいい
詳しい事むずかしい事
考えれば考えるほど
悔しいくらい
真ん中にきみが居て、もう

だから僕がきみに真面目に
聞いたときだけは
はぐらかさないで答えて

ただずっと溶かされてき

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「例えばの話し」

「例えばの話し」

どうせ叶いっこない
初めから諦めてるこの恋は

例えばの話し
もしも、もう少しきみと
早く出会えていたら
あの人よりも先に
きみの心を掴めていたら

「悔やんだところで後の祭り」
なんて悲しい言葉だろう
「花は散るからにこそ美しい」
なんて虚しい言葉だろう

きみが僕に笑いかけたあの日よりも
もっと早くきみに出逢って
きみに恋した人が居たんだね
そして、きみも恋をした

例えばの話しをしよう
今さ

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