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マーケター向け「コンテンツ生成 AI アシスタント "マーク"」を、なぜ始めるのか

先日、弊社エクスプラザでは、コンテンツ生成アシスタント "マーク" α版パートナー募集の告知を開始しました。 20 社限定での募集となってまして、早くもたくさんの反応をいただいており、価値提供していくぞと身が引き締まる想いです。

投稿時のクリエイティブ。DALL-E × Designer 小柳のコラボで生成

この note では「なぜやるのか?」というところに Focus して記載していきたいと思っています。

生成 AI 登場によってコンテンツ生成に携わる人に産まれた新たな 8 つの課題について紹介深堀りしていきつつ、「マーケター向けのコンテンツ生成プロセスのアップデート」という市場の可能性について記載していきます。

書いてたら筆が乗ってきて 10,000 文字近い大作になってしまったのですが、お付き合いいただけますと幸いです。


宣伝!α版パートナー様を 20 社限定で募集

α版提供に際して X にてポストもしたのですが、ご興味ある方は是非以下フォームからご応募ください。営業から直接ご案内させていただきます。社数限定での提供になるのでお早めにご応募ください。


"マーク" とは? 

事業領域を決めるためにヒアリングをしていく中で、マーケターの方々と話していると、生成 AI の可能性を感じてる方が多くいることに気づきました。同時に、情報の少なさから「どうしていいかわからない」という不安を抱えてる方々も多くいました。

余談ですが、この期待している、一緒にわくわく出来る人の多さみたいな所が素敵だなとマーケティング領域での生成 AI 活用を出来ないかと考え始めたのが、領域選定のきっかけだったりしています。

ヒアリングを進めていく中で出てきた課題を大きくまとめると、下記の 4 つに集約されました。

期待してる人が多く課題も明確。生成 AI 登場によって浮き彫りになった「コンテンツ生成における課題」も明確。更に後述する理由により技術発展を機に市場が出来ていく余地も感じられました。

これらの課題を以下のようなアプローチで解決するプロダクトとして「コンテンツ生成アシスタント "マーク"」の開発を意思決定しました。

お客さまはプロンプトを学習する必要がありません。必要なアシスタントアプリがあれば、AI によって自動に作成されます。また、精度向上のためにエクスプラザ自社データの活用を行い、ブランドらしさを表現するためにお客さまのデータの活用が行えるようなプロダクトとして展開していきます。

もちろんお客さまの大事なデータが漏洩しないようなセキュアな環境の実現もしています。データ学習されないような生成 AI の活用を行い、あんしんしてご利用いただける環境を実現しています。

10 年単位の長期的な視点で、技術発展によって実現すると賭けている未来は「WebサイトのURLを入れればキャンペーンも、クリエイティブも作ってくれる。プレスリリース等のマルチチャネル配信も提案してくれる。実行の意思決定を人間が行う」といった SF のような世界線です。

よく引き合いに出されますがアイアンマンの J.A.R.V.I.S のようなアシスタントが仕事でいる世界、とてもわくわくするなぁと思っています。

SF というと未来のように感じますが、その要素技術は実用化に向かって進化をしています。 5 年程で必要な技術が揃い、10 年程で先程の自動でのデジタルマーケティングのような世界線は実現してると考えています。

もちろん、コンテンツやクリエイティブ生成が関わる領域は、大手プレイヤーの動きが早く競争が激化する未来ももちろん見えています。が、その中でお客さまの方を向いて価値向上を積み重ねていけば、未来が開けると信じて進んでいきます。

α版パートナー様といっしょにあるべき生成 AI ネイティブなコンテンツ生成プロセスを目指して進んでいきたいと思ってますので、ご興味ある方はお気軽にご連絡ください!

※ 書かれている提供内容は執筆時点から変更となる可能性があります。最新情報はお問い合わせください
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コンテンツ / クリエイティブ生成に関する課題

課題 1 : デジタルコンテンツ量は 2 年で 2 倍に。でも生産年齢人口は減少の一途

2021 年時点の IDC のエンタープライズを対象にした調査によると、 5 年後の 2026 年までに、デジタルコンテンツの必要量は 4 倍近くに膨らむと言われています。

2024 年がその折り返し地点と考えてると、 2 倍に膨らむと計算することができます。デジタル領域のインパクトがどんどん大きくなっていることを考えると、控えめな数字にすら感じます。

もちろんこれはエンタープライズを対象にした調査ですが、中小に関係がない訳ではありません。 競争相手として常に隣り合わせでいるからです。

エンタープライズよりも、ブランド等の資産が少ないと考えると、中小企業に関しては2倍以上のコンテンツ生産量を実現しないと、大手との競争に、勝てる機会は大きく減っていくのではないでしょうか。

この状況を前にしてか、広告代理店に依頼していた業務の、インハウス化のトレンドが事業会社において進んでいます。プロセス・生産性改善によってコスト優位に立つ動きに投資が進んでいるのでしょう。

他にも理由はあります。新たなプラットフォームの登場が減り、プラットフォームハックのノウハウが固定化されてきている現状で、差別化要因がオペレーションエクセレンスに進んできていることも一因です。

そしてこのオペレーションエクセレンスを達成するのに、新たに登場した「生成 AI 技術」は切っても切り離せないものになると確信しています。

テキスト生成・ 画像動画生成・ AIエージェントによるワークフロー革命。 これらの要素技術が進んでいる中で、マーケティングのペーションエクセレンス達成のために生成や活用が当たり前になる未来が来ます。

というか、生産年齢人口が減少し、人材価値の上昇化が進む中で、プロダクトや AI 以外で 2 倍以上の生産性向上の実現は達成できません。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク" でどのように解決するのか?

"マーク" では、 生成AIネイティブなコンテンツ生成プロセスを構築することを支援します。生成 AI が得意とする業務から、生成 AI をアシスタントのように活用できる方法を提供します。

現状インターンの方々が行っている業務のアウトプットレベルを上げたり、新卒 1 年目の人が立ち上がりを短期で実現したり、その業務の効率化を実現するサービスです。

"人材" で解決することが困難な状況で、"人間に寄り添う AI アシスタント" として、生成 AI をフル活用して、人々の可能性を最大化していきます。

課題 2 : 大手プレイヤーの生成 AI ・AI 活用の動きが早く、競争が過激

デジタルコンテンツが関係する領域は、Google・Facebook 等のグローバル企業はもちろん、サイバーエージェント・電通・博報堂等に代表される国内企業も含めて、大手企業の動きがスタートアップ並(以上?)に機敏です。

それらは既に生成 AI 技術を積極的に活用しており、デジタルコンテンツを利用したマーケティング業務に革新をもたらそうとしています。

これらの企業の動きをしっかりとキャッチアップしていくことが必須なのですが、提供されるサービスが出てから触るのでは、業界平均から遅れを取るばかりです。

デジタルコンテンツ作成に携わるマーケターの方々 と話していると、感度の高い方々は、大手の動きについていけているかどうかに対する危機感を強く持っていると感じています。

そうした危機感を持っている方々が情報をキャッチアップしようにも、 必要な情報は咀嚼されておらず、一旦理解するだけでも大きなハードルがあるのが現状です。

何とかして、一度キャッチアップをしたとしても、生成AI界隈の動きの速すぎるため、キャッチアップし続ける事は非常に困難です。毎週前提が覆るようなニュースやモデルの革新があるような状況で、本業を全うしながらキャッチアップをするなんて、そもそも困難な話です。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク" でどのように解決するのか?

この領域は、アプリケーションの力だけで解決するのは非常に困難な課題です。 カスタマーサクセスや、コンサルティング、利用企業様への最新情報提供等の 包括的な取り組みを持って解決するべき領域だと捉えています。

α版提供時は、トレンド情報の共有や、協創の取り組みの中で、企業様の課題感を吸い上げて、テーラーメイドで課題への解決策を提供していきたいと考えています。

それが "マーク" 活用のアプローチになるときもあるし、その他のサービス情報の提供になることもあると思います。地道なやり方だし短期的に損をするかもしれませんが、お客さまへの価値最大化のために、α版から妥協せずやっていきます。

妥協せずに、こういう密な課題解決を実現するために、社数を絞って 20 社限定での提供とさせていただいています。

課題 3 : 画像・動画生成 AI が業界を変革することは分かる。ただ、キャッチアップが困難

コンテンツの生成に関わる方々とお話をしていると、最も興味を持たれるのは画像動画の生成です。 現状、コストが高く、利用するにもやりきれていないところがあるんだと思います。

画像や動画となると、テキスト生成以上に適切な情報に当たるのは困難です。 現状は、要素技術の開発が進んでいる状況のため、アプリケーションや実名の活用にはまだまだハードルが高いからです。

もちろんエクスプラザでは、画像や動画の生成AIの状況もキャッチアップをしています。社内ではこんなロードマップを持って「いつ実用化されるのか?」という目線を揃えて、会社全体のロードマップ策定をしたりしています。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

画像や動画の生成は、生成 AI が最も可能性を持っているところです。多すぎる依頼を処理しきれないデザイナーの方々の負荷を減らし、予算等の都合上画像や動画の活用ができていない企業様の助けになるような機能を開発予定です。

技術調査等をは既に行っているのですが、タイミングを見て実用化に近づいた段階でプロダクトとしても提供をしていきたいと考えています。そんな遠い未来にはならないと思います。

生成 AI のプロダクト活用の課題

課題 1 : プロンプトエンジニアリングという正解の分からない呪文

現在の技術で、生成AIを活用しようと思ったら、切っても切り離せないものがプロンプトです。 プロンプトを磨き込むことで、 意図した回答を得られるようにしたり、回答のアウトプット精度を上げたりすることができます。

このプロンプトのベストプラクティスはまだまだ見つかっておらず、プロンプトエンジニアと言う職種として認知されるほどの専門的な領域となっています。

生成AIを活用したい方がゼロからプロンプト学ぶ事はとても意義があることですが、反面、その専門性の高さから、生成AI活用を難しくしているものもプロンプトエンジニアリングにあると思っています。

エクスプラザとして生成AI活用支援を行ってもいますが、 プロンプトの自由度の高さや、その専門的な難しさをキャッチアップしていることが1つの事業の大きな価値となっています。

何より、どのように書いたら意図したものが出るのかは AI モデルの開発者にも正解がわからず、繰り返し試行錯誤をすることでしか、この難しさを解決する方法は現状ではないのかなと考えています。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

プロンプトのような専門性の高いものを、専門家以外がうまく扱うためには、そもそもプロンプトを意識しないようなプロダクト設計にすることが必須です。

マークのお客さまは プロンプトを理解・自分で書く必要はありません。 プロンプトが既に仕込まれた「アプリ」 と言うものを事前に用意しているため、 UI が示す通りに触っていただければ、生成 AI が活用できるように設計しています。

もちろんお客さまの状況に沿って、必要なアプリは変わります。 過不足があれば、どんなアプリが必要かを一緒に考え、運営側でアプリ追加を行える体制がありますので、プロンプトを意識せず、生成AIの良いところだけを使ってもらえるようにしています。

課題 2 : アウトプット精度の低さ(高くすることの難しさ)

生成AIの アウトプットは、控えめに言ってもビジネスでそのまま活用できるようなものではありません。 ただチャット形式で使っているでけでは、 60点赤点回避レベルのそのまま使えないようなアウトプットが出てくることが基本です。

ただし、プロンプトエンジニアリング・Fewshot 学習・RAG 等の技術を活用することで、80点や90点のビジネスシーンでの活用事例に近づいたアウトプットを実現することはできます。

しかし繰り返しになりますが「課題1」のプロンプトという呪文を扱うことが大前提となります。その壁を乗り越えてまで生産性をあげる価値があるものだと信じてはいますが、出来ることならその努力はアウトソースするのが現状では賢明な判断かと感じています。

近い将来、技術的なブレークスルーによって、アウトプットが人間のそれを上回る未来は、ほぼ確実に来ます。

その未来が来てから使うのか、来る前から触って差をつけておくかは事業判断次第だとは思いますが、「未来永劫生成 AI を触らない」ことは無く、どこかで投資をする必要があるという前提でいることは大事だと思っています。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

マークでは、ビジネスシーンで活用できるアウトプットにするべく、

  • 独自データ学習による精度向上

  • プロンプトチューニング

を行った「アプリ」を用意しています。

またα版リリース後早急に、お客さまの持つ自社データを学習させて、精度向上をするような機能も提供予定です。

課題 3 : アウトプットに "サービスらしさ" を反映することの難しさ

現状の生成AIのアウトプットは、中立的な回答になることがほとんどです。今の段階ではその中立・平均的な人間よりも賢いことを目的として作られているからです。

そのため、苦労して確立しようとしているブランドらしさやサービスらしさをアウトプットに反映する事は困難を極めます。 "らしさ" を生成 AI のアウトプットに上手く反映することも生成AIをうまく使う上での必須の技術です。

が、この辺はまだ技術的な課題により、工夫の余地が非常に薄い領域でもあります。課題2と同じような話しにはなりますが、プロンプト学習・RAG・Fewshot学習等を駆使しつつ、手前で検索基盤を構築するなどといったアプリケーション開発のような手法を取る必要もあります。

生成 AI 専門チームを立てるような投資でもできない限り、 "らしさ" を再現することは非常に困難です。 2~3 人のチームが作れるくらい余力があるならば、実現できるので、 試してみる価値もあるのかなと考えてます。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

コンテンツを配信するプラットフォーム、配信データ、ターゲット、ペルソナ等を踏まえた上で、 過去のコンテンツを参考にして "サービス・ブランドらしさ" を表現したアウトプットを実現する機能の提供を予定しています。

夏前までには実装完了予定でして、α版ご利用者さまの意見を聞きながら、開発していければと思っています。

課題 4 : 生成 AI に時間を割いてる暇が無い・早すぎる業界変化

今までも書いていることですが、本業の数字目標達成の周辺領域に生成 AI があるものではありません。その早すぎる業界変化を理解して、事業への活用のあり方を考えていくことは、専任でやったとしても 1 人では大きな壁があります。

あまり多くを語る必要はないと思いますので、この辺で。

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

マークのお客様の会社における生成AI推進部のような形で、必要な情報や業界情報の提供ができるような体制を整えています。

カスタマーサクセスを担当するメンバーに、お気軽に質問しながら、生成AI活用の支援をさせていただきます。


課題 5 : ハルシネーション

生成AI活用で課題になると言われていることの1つにハルシネーションの問題があります。 正しくないようなことも、あたかも正しいかのように、断言して主張してしまう生成 AI の特徴のことです。

ただし、個人的にはハルシネーションの問題は、大きな課題になるとはあまり考えておりません。 人間でもよくある行動ですし、Google検索や現場のAIモデル等でもハルシネーションのような課題はずっと付きまとってきました。 そのため、活用の課題になったとしても解決する方法は枚挙に暇がありません。

生成AIが作成したものは、人間が目を通して、ビジネス的に問題がなく活用できるかを確認するようなワークフローや、断定のように見えない「リコメンド」としての機能開発をするなどといった工夫は必要になります。

専門的な話しでは中長期的により生成 AI が力をつけてきた未来では、「Human in the Loop」という人間と AI の協業のオペレーションを確立することが大切だと言われています。難しい話ではなくて、マネージャーとメンバーのようなレビュー体制が必要だよねという話です。

Human In The Loop のイメージ

コンテンツ生成AIアシスタントの "マーク"  でどのように解決するのか?

現時点ではハルシネーションを絶対的に避ける解決する手段はなく、 技術的な発展を待つこと以外、根本的な解決手段はありません。

マークの初期コンセプトにおいては、大きな問題にならないと考えているため、解決手段も提供していません。が、活用や Human-In-The-Loop の構築等に取り組みたい企業様にはその実装のご支援をいたします。

なぜマーケティング領域?

1. 生成 AI の業界インパクトから

McKinsey&Company『生成AIがもたらす潜在的な経済効果』 によると、生成 AI のインパクトの 75% は「セールス・マーケ」と「社内システム・システム開発」「顧客対応」「研究開発」の 4 つで占めると言われています。

その中でもマーケティングは

  • 約470億ドルの年間インパクト

  • コスト改善インパクトで 3 位

という実績で、大きな効果が期待される領域です。

実際に大手各社の動きも早く、Adobe, Google, サイバー、電通博報堂は 2023 年から積極的に投資・発信活動を行っています。

 動きの速い既存事業者が多くいる領域でもあるため、競争が激化していくことは目に見えています。 ただ、生成AI の進化により、画像や動画の生成品質 がどんどん上がっていく中で、大手だけではマーケットが取りきれなくなると言うことも事実です。

真摯に顧客に向き合い課題解決を行い、顧客価値を高めていくことを高いレベルで徹底的に実行していれば、十分戦っていけるのではないかと考えています。

2. "生成 AI のアウトプットレベルは 60 点" という現状から

テキストに絞ったとしても、ビジネスシーンを前提にすると、生成AIが出せるアウトプットの品質は、せいぜい赤点回避の60点程度と言うのが現状です。

とはいえ 60 点のアウトプットでも十分に使える領域はあると思っていて、それは「量質転化」の大きさが影響する領域です。具体的に言うと「マーケコンテンツ・ゲーム」の一部の領域です。

デジタル広告は数を打って配信アルゴリズムと戦いながら、PDCAを回して質の担保を行っていきます。コピーや SNS も数を出してそっから絞るような領域ですし、コンテンツマーケティングに関しても数が大切な領域です。

生成 AI 自体の品質が上がればまた活躍する領域は変わるんだと思いますが、現状での生成AIはたたき台を大量生産してくれるような品質である事は疑うことができません。

それでも、たたき台が量産されることが必要な領域はあるはずです。エクスプラザにとってのその候補がマーケティングの領域でした。

なぜコンテンツサプライチェーンのアップデート?

1. マーケティング領域に残された、大きな労働集約領域

「デジタルマーケティング」と聞くと「アルゴリズム」や「AI」が大きく活躍している領域です。大まかな全体像としては「企画 → 配信(MA) → データ収集 → 分析 → 企画 …」の PDCA を回しながらグロースを目指していくような活動です。

激変するデジタル広告業界を解説! 2024年の未来予測とマーケターが備えるべきことは?

プラットフォーム(e.g. Meta, Google)やMAツール、CRMツールの登場によって「ターゲティング・配信」は自動化がされてきました。一方それに伴って、必要なコンテンツ量も増加してきました。そうして配信先のプラットフォームの取捨選択をして、投資をしていく必要が出てきています。

現時点でも「SEOとYouTubeとSNS」どれをやるのかという選択を迫られるケースがあります。現状同じコンテンツ生成コストで全部のコンテンツが作れるならば、すべてに配信してみて、すべてで PDCA を回すほうが成長しやすいことは自明です。

生成 AI の技術発展と共に、コンテンツ生成のコストが現在ターゲティングを行う程度に低くなる未来がきます。そんな世界線ではマーケティングのあり方も大きく変わり、それ故今とは違うプロセスに改変することが必要となります。

AI アルゴリズムへの親和性も 1 つの理由です。デジタル領域 のマーケターの皆さんは、GoogleやSNS等のアルゴリズムと共存して、数字を伸ばしていくことに慣れている方々だと思っています。

そういった意味でも、生成 AI 黎明期の現状で参入するには良いマーケットなんじゃないかと思っています。もちろん、大手代理店やグローバルプレイヤーが強すぎる領域なので、共存の道を探るのが大変ですけど、お客さまの価値向上に尽力していれば未来は開けると信じています。

2. 生成 AI がマーケティング業界にもたらした、「コンテンツサプライチェーン改善」と「ハイパーパーソナライゼーション」という 2 つの流れ

生成AIの活用がもたらす大きな影響と言われているものは、コンテンツサプライチェーン改善と、ハイパーパーソナライゼーションと言う2つの流れです。

今まで記載しているように、生成AIの登場によって生産できるコンテンツ量は飛躍的に向上します。しかしその恩恵を受けるには、今までのコンテンツ作成プロセスから 大きく変更をして、コンテンツサプライチェーンそのものを生成 AI ネイティブな形にアップデートすることが必要だと言われています。

ハイパーパーソナライゼーションとは「今よりもっと個別最適なコンテンツ配信」を指します。これは、生成AIの「非構造化データの構造化」という能力に由来するものです。

デジタル上にある情報のうち、 構造化されて活用可能なデータは全体の2割で、8割の非構造化データは活用ができず捨てられているというのが現状と言われています。

人間が解釈できるようなデータ量はそもそも制限がありますし、システムが解釈できるようなCSV等の形式のデータは、その形式に変換するコストを払わないとシステムで利用できるようなデータ形式にはなりません。

ROIが合いそうな領域から、人間が非構造化データの構造化を行うことによって、使えるデータに変換してきたのが今までですが、生成AIの登場によって大きく変わるのではないかと言われています。

現状でも Google が出している生成 AI Gemini には、画像や動画データをそのまま与えて生成 AI に解釈をさせることができます。ちょっと誇張されてる動画と言われてますが、以下の動画のような、画像や動画の解釈が現状の生成 AI では可能となっています。

この動画にはないですが、この解釈させた情報を CSV や json 等のデータ形式に変換することも可能です。

このようにして生成 AI の登場によって、より多くの非構造化データの構造化が行えるようになりました。 これらのデータを活用することによって、今まで以上に個人最適されたコンテンツ の配信が可能になるというのが、ハイパーパーソナライゼーションが注目される背景です。

まとめ

これら 2 つのトレンドによって、マーケティング業界は大きく変わっていくと信じています。生成できるコンテンツ量が増えて、解釈できるデータが増えて、個人最適されたコンテンツ配信がより可能になっていく。広告だけでなく SNS でもより個人最適されたコンテンツが彼らのフィードに流れていくはずです。

もちろん大手広告代理店等は動きが早いので、この領域にも既に張っているんだと思っています。 とは言え、彼らが解決できるようなお客様課題は全てではありません。

私たちはコンテンツ生成プロセスのアップデートから始めていきますが、お客さまへの価値提供に執着してこだわっていくことで、未来が開けてくると信じて進んでいきます。


宣伝!α版パートナー様を 20 社限定で募集

α版提供に際して X にてポストもしたのですが、ご興味ある方は是非以下フォームからご応募ください。営業から直接ご案内させていただきます。社数限定での提供になるのでお早めにご応募ください。



お酒と映画と読書が大好きで夜も眠れません。たくさん働きます。 プロダクトマネージャー ← 受託開発会社代表(コーディング/セールス/PM)。 fintech / プロダクト / 映画の呟きが多め。 ストーリーあるものが好き。