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【京都ライター塾9期レポ】第3回企画の立て方

企画書は想いを届けるためのものだと思う。

「わたしはあなたのためにこれができます、
 これを実現してあなたを幸せにします」

いわばラブレターのようなもの。
そんな風に思っていた。

けれども想いだけでは片思いのまま終わってしまうかもしれない。特にビジネスとなると想いだけではどうにもならないことがある。
たしかにわたしはそう感じていたような気がする。
こんなに想っているのに…!と一方通行の想いとは気づかず嘆いていた。
だが、しかし想いはとても重要だ。

江角悠子さんが主催する京都ライター塾の第3回目の講座、「企画の立て方」では、想いだけでは足りない重要なポイントを学んだ。
そして企画書を書くことができれば、憧れの媒体で自分の好きなテーマでライターの仕事をするのも夢ではない!!そんな希望を抱かせてくれる講義となった。

まずは企画を届ける相手を知ること

企画を考えるとなると、頭が痛くなってしまいそうなのだが、もっとラフに考えていいんだと思ったし、先に企画から走り出さないことがポイント。
自分が少しでも興味があること、好きなこと、そういうところから企画の案を出していくのだが、その前に自分の考えた案を、想いを、どこに届けたいのか、その相手をまずは見つけるところから始める。
それは自分が書いてみたいなと思う媒体、自分の興味とマッチしそうな媒体、好きな媒体などで、できるだけ多く相手先が見つかるといい。
ある程度媒体に狙いをさだめることができたら、その媒体のことをじっくりと知る時間が必要だ。
媒体のコンセプトは?媒体の読者層は?読者の興味は?どんなテーマがよく取り上げられているか?
いっぱい問いをあげて、媒体と向き合い、自分なりに答えを見つけてみる。
やっとここで企画を立てる前の準備が整うのだ。

自分だから書けること

媒体のことをある程度理解してくると、少しは企画の案がひらめきやすくなっているはずだ。
ここで企画を考えていく上で大事な視点が3つある。
媒体と向き合ったことで見えてきた、読者が知りたいこと、読者が喜ぶこと、これはとても大事な視点で、そこが抜け落ちていると誰にも届かなくなってしまう。
そしてまだ媒体で書かれていないことであること。テーマは似ていても切り口を変えたり、違う方面からそのテーマに向き合い、新鮮さがあること。
最後にわたしだからこそ書けること。
これは先ほどから言っている想いの部分にも通ずる。書くわたしが興味ないことや書きたくないことでは、筆も進まない。
もちろん仕事であれば興味ないことでも、向き合わないといけない。
だがここではわたしが主体となって自分目線を大事にする。
その企画がリアリティを帯びてくるのは、企画を立てた本人が、自分ごととしてそれを捉えられているか、そこもとても大切なのだと思う。
そしてこの3つの視点が混ざり合った時、
あなただからこそ書ける企画が出来あがる。

独自性の壁

わたしだからこそ書けることやできること、つまり独自性が大切だ。
先ほどからあがっているこれらに、わたしはとても不安を抱えていた。
大切なことはよくわかる、でもそうはいってもわたしだから書けること、独自性なんてなかなか見つけられるものではないと、難しさを感じていた。
好きなことや興味はなんとなくあっても、深い知識もないし、そんな状態では書けないと思っていた。

そんなことを質問してみると、
「好きや興味があること自体がわたしの独自性になる」
と江角さんは言ってくれた。

そうか、その好きや興味がある対象を、わたしというフィルターを通して見ている、それが独自性になるのかと思った。
はじめは固くなりすぎずに、好きなことは好きと言ってしまえる軽やかさを大切にする。その小さな好きや興味を積み重ね、少しずつ深堀りしていくなかで、強固な独自性を手にすることができるのだと思う。
そのように考えることができたら、立ちはだかっていた壁が少し低くなった。

最後に…

企画というのは、想いだけが強くてもダメで、読者、媒体、わたし、この3者をよく理解した先に出来上がるのだと感じた。
そこに自分ごととしてものごとを捉えることができるか。
わたしだからこそ感じられることがあり、書けることがある。
そのわたしだからできることは伸ばしていくとができるし、今のわたしだからこその視点も大切にしてあげたい。
このわたしだからできるという独自性は、日々の向き合い方でも広がっていくと思う。何を感じ、何を思うのか、いろんなものを見て、そういう日々の些細なこと1つ1つを大事にしていきたい。
わたしを通して見えるものが、少しでも役に立つことができたらいいなと思った。

講座の後半で自己分析ノートを使いつつ、ペアワークを行った。
自己分析ノートでは、いくつかのステップが用意されているが、今回は経験から探るというものだった。やりたいことのヒントは過去の自分の中にあるということ。そこで過去のわたしと対峙するのだが、ペアワークをする中で、いろいろと気づいたことがあった。
子どもの頃に描いた夢が今となっては現在と繋がっていたり、何度もぶつかる壁に対しての対処方法がまさかの楽しいことやいいことを妄想することだったり(変な意味ではありません!)。

それもわたしにしかない独自性なのだと感じた。
わたしだから感じていること、見えているもの、見えていないもの、そこには尊いものがある、そう感じた。
そこに読者に媒体に寄り添う視点が合わされば、いい企画が生まれる。




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