ふつうがえらい

って、どっかで聞いたフレーズは佐野洋子さんの本。

観光地の食堂でバイトしていて、面白く。
平均年齢68歳の地元のおばさま方と日々うごめく。
何が面白いって、おばさま方のふつう飯。
こういうのが食べたかったんだなと思う、今まできっと。

観光地食堂で出すおもてなしは別段食べたかない。
地元の日々飯がやっぱうまい。

バイト昼飯時。
家で成る今季最後の胡瓜を持ってきてくれて、タタタタっと輪切ってパパっとカツ節かけて醤油を垂らしたそれだけの皿が回ってきた。
旨いなと思って。

スーパーで買ってくる胡瓜は熟れる前の青成りだそうで、トマトも胡瓜も熟れるまで畑に置いておくから胡瓜なんぞでかくて種もでかい。
それらは出来た時に出来たなり家の者が食べる物で、おもてなしではないので店では出さない。

オーダーミス蕎麦は、ビニール袋に入れて手でつぶし丸めて揚げる。
それまかないで回ってきて、塩か砂糖醤油で食す。

初めてのを食べると、自分の知らない旨いのがいっぱいあるんだなと損した気になる。

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間引き大根の握り飯

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ニンジンの出来損ないをマヨネーズでいただく。

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かぼちゃ蒸してつぶして塩する。
ふつうがうまい。

昨日、バイト帰りにきのこ採りにつれていってもらった。
店の鼻先の山中。

後期高齢者のおば様が、山をすたすたと登ってはきのこを摘む。
直角に近いんじゃないかという急斜面。
追いつかん、速いし転げ落ちそうで怖い。
あたしを置いて行かないでと呼ぶ。

仕事では後期高齢者だから気を使えと言い動かぬおば様は、山中で熊のうんこを踏んじまったと怒っていた。

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