【レポート第一弾】いばらき家業イノベーションサミット2022開催!
7/2(土)にNN Shibuya Crossroadsにて『いばらき家業イノベーションサミット2022』を開催しました!『家業イノベーション・アイデアソン』シーズン1〜3の家業イノベーターが集結し、トークセッションと今シーズンの家業イノベーターからのプレゼンテーションを実施。茨城県を飛び出し初の東京での開催で、現地もオンラインも多くの方々にご参加いただき、会場では活発なネットワーキングが行われました。
さて、今回はそんな『いばらき家業イノベーションサミット2022』のトークセッション「家業×つくばのテックでつくる未来」と「食の体験を通じた販路戦略」の様子を紹介いたします!
【家業×つくばのテックでつくる未来】
最初のトークセッションでは、2019年のテーマである「家業×つくばのテックでつくる未来」が "歯磨きペーパー™のケース" という形で実現した事例をご紹介しました!
また、家業イノベーション・アイデアソン事務局のエヌエヌ生命保険株式会社 遠藤哲輝と株式会社しびっくぱわー 堀下恭平からは、家業イノベーション・アイデアソンの始まりからここまでの広がりをご紹介させていただきました。
日本発サステイナブルブランド MiYO Organicの山本美代さんは株式会社豊和を母親から継承し、世代交代を機に事業をアップデート。サステイナブル・トランスフォーメーションに挑戦し、日本発サステイナブルブランド MiYO Organicを立ち上げられました。2019年にシーズン1である『つくばのテックでつくる家業の未来 〜家業イノベーション・アイデアソン』に家業イノベーターとしてご参加いただき「竹歯ブラシをどのように販売していくか」についてアイデア出しを行いました。
そこからさらに地球にやさしい消耗品の開発を行い、歯磨きペーパー™を開発されました。そこで「地球に優しいアップサイクルな素材で歯磨きペーパーの持ち歩き用ケースを製作したい」という課題に直面。家業イノベーション・アイデアソン事務局の紹介を経て、株式会社NOEXの山田祐輝さんと出会い、すぐに歯磨きペーパー™の持ち歩き用ケース製作作戦会議を実施しました。
つくばのものづくり/テック系ベンチャー企業である株式会社NOEXの山田祐輝さんは、アイデアを量産製品にすることを強みとしているつくばのテックベンチャー企業です。ハードを使ってより高度なサービスを提供しようとしている企業とタッグを組んで、メーカーでなくても製品を生み出すサポートをされています。
今回は、MiYO Organicとのコラボを通じて、ペットボトルのキャップで作る歯磨きペーパー™ケースを開発された際のお話しを伺いました。アイデアが次から次へと生まれる山本さんと、アイデアをもとにさまざまな案を提案する山田さんのタッグで、あっという間に形になりました。
山本さんは、さまざまなアイデアをもとにテンポよく新しい取り組みをしたいと思っていたところ、山田さんに出会いハイスピードで実現できたとのこと。山田さんは、社内でもSDGsを意識したサステナブルな取り組みをしたいと検討していたところに今回の話が舞い込み、グッドタイミングだったとのこと。
家業イノベーション・アイデアソンのコミュニティを通じて生まれた出会いから新しい製品が誕生する。これからも新しい出会いから新しい取り組みを生み出すサポートをしていけたらと思っております!
【食の体験を通じた販路戦略】
2つ目のセッションでは、これまで家業イノベーターとしてアイデアソンにご参加いただいた3名の家業後継者の方々にご登壇いただき「食の体験を通じた販路戦略」をテーマにクロストークを展開しました。
株式会社常陸風月堂の藤田浩一さんは、2020年のアイデアソンにて「新商品の開発」をテーマに取り組み、茨城県が万葉集の時代から全国的な栗の産地であることに着目し、1本1万円の栗蒸し羊羹「万羊羹」を開発。アイデアソン終了後にクラウドファンディングを実施し、支援率451%を達成して商品の販売を開始しました。藤田さんは「和菓子をツールとして笑顔の循環を作る」ことを目指して、和菓子づくりに取り組んでいるとのこと!!
株式会社みやじ豚の宮治勇輔さんは、最初のシーズンである2019年に家業イノベーターとしてご参加いただき「15周年のリブランディング」をテーマにアイデア出しを行いました。宮治さんは、みやじ豚をみやじ豚として販売すべく協力してくれる問屋さんを見つけ「みやじ豚を買いたい」と思ってくれるお客さんを増やすためにBBQを実施されています。
有限会社高橋食品の高橋真弘さんは、2020年のアイデアソンをきっかけに、豆腐の卸売だけでなく、カフェの営業を通じたto Cへの販売も開始されました。湯豆腐定食や熟成がんも丼、おからケーキ、豆乳チョコタルトなど、高橋食品の豆腐を存分に味わえるメニューを提供し、さらに大豆由来の材料で作っているため、すべてビーガン対応で作られています。今後は、通販の開始やゆしどうふの販路拡大に取り組んでいきたいとのこと…!
株式会社えぽっくの若松佑樹さんは、茨城県内で地域密着型のコーディネートを行い、関係人口の創出に取り組まれている経験から、2020年より家業イノベーション・アイデアソンにおける家業イノベーターのコーディネートにご協力いただいています。また、日立市にあり30年以上続くイタリア料理店「ベイカナーズ」を、オーナーがご高齢ということで事業承継されました。
3名ともこだわって商品を作っているからこそ、安い値段では売れない。そこで、どんな戦略を立てているのかについてさらに深掘りしました。
【宮治さん】BBQを実施し「おいしかったらサイトから買ってね」という形で口コミが広がっています。また、ここに来てくれたお客さんが行きつけのお店に話してくださることで、お店にもアプローチできています。
【高橋さん】水戸農業高校で学生さんと一緒に作った豆腐は安くは売れません。しかし売る場所があることで、スーパーでは売れなくてもお店だと想いやこだわりを伝えることができて売れるという状態を作ることができています。
【藤田さん】茨城県は栗の日本一の産地にもかかわらず、知られていないからなかなか売れないという現状を打破すべく、そのストーリーを万羊羹に載せて販売しています。「日本一高い栗蒸し羊羹」としての価値を知ってもらい、茨城県や日立市のお土産品として買っていただくことが多いです。
さらに、店舗があるからこその強みについて、宮治さんから藤田さん、高橋さんへ質問が!
【藤田さん】お客さんの顔が見れるということで、直接フィードバックをいただくことができるのはありがたいです。誰が何のために買ってくれているのかを肌感として知ることができるのも強みですね。
【高橋さん】商品の試作などをお客さんに食べてもらってすぐに反応を見ることができるので、新しいことにどんどんチャレンジできます。
家業イノベーション・アイデアソンは、アイデア出しをして最終プレゼンをしたら終わりではありません。これまでの家業イノベーターの方々が、アイデアソンを通じて生まれたアクションからさらに新しいことにチャレンジしていく姿をみんなで応援し続けていきます。そこからもっとつながりが広がっていくよう、イベントを盛り上げていければと思います!
【シーズン4の家業イノベーターを募集中!】
いよいよ8月から『家業イノベーション・アイデアソン2022』が始動します…!そこで、家業イノベーション・アイデアソン2022に参加される家業イノベーターを募集しています!!
家業イノベーターとは "自分らしく家業に携わりながら、事業成長に取り組んでいる人" のことです。参加者のみなさんとともに家業をアップデートしたい方!応募は7/31(日) 23:59までです。ぜひご応募ください!!