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引越し

東京に就職するにあたり、引越しをした。
家賃は関西の倍だけど、独立洗面台に三面鏡、二口コンロに浴室乾燥までついて、新卒社会人には贅沢な物件だと思う。

実家から両親が来てくれて、ベッドを組みたてたり、私では踏み台に乗っても届かない照明の取り付けをしてくれた。夜ご飯に焼肉を食べた。美味しかった。

仕事でしんどくなる時は必ず来ると思うし、それを乗り越えてどんどん成長していくものだけど、本当に辛くて死にたくなるくらい辛かったらその前に逃げるんだよ、と言われた。そして、辛い時は「親孝行をするぞ」ということだけを頭に思い浮かべて欲しい、これだけは忘れないで欲しい、と言われた。ここでいう「親孝行」とは、プレゼントをあげたり、美味しいご飯に連れていったりとかではなく、ただただ「親より先に死なない」ことだ、と言われた。

私は今、新しく始まる社会人生活に対して、不安もあるけど楽しみの方が大きくて、死にたくなるほど辛いことがイメージできない。けれど、もしそう思うタイミングがきても、絶対に逃げて、親孝行をしようと思った。普段面白いことを言ったふざけていることが多い父にそんなことを言われたので、なんだか泣きそうになってしまった。でも、両親には大切に愛されて育った自信があるし、そんな両親を悲しませたくは無いし、親孝行もたくさんしたいと思っているので、先立つわけには行かないのだ。

それに、私にはやっぱり家族がいてくれるから、本当にしんどいことがあっても頑張れるし、家族が逃げ場を作ってくれているから、大丈夫だなって思えた、そんな1日だった。

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