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書きたいネタ1 愛された魔女が死ぬ話

みんなから愛されて、誰も知らぬ人がいないと言うほどの魔女がいる。
艶やかに煌く白樺の髪、雨上がりの空を映したような虹色の瞳の姫。
そんな魔女が、ある日仲間の前で突然死ぬ話。

それぞれの仲間は嘆き悲しみ涙をこぼした。
泣き崩れる者、殺した人間を探す者、彼女が残した物を守る決意をした者。
そして、彼女の死の真相を察してしまった者、知っている者。
それぞれのものたちが追悼の言葉を送り、彼女を弔う話。

姫様はみんなに愛されて、みんなを愛した。
彼女を嫌う者はいない。彼女を愛さない者はいない。
彼女が嫌う者はいない。彼女が愛を与えない者はいない。
ただし、本当の意味で彼女が愛した者も居ないのだけれど。

国民は『姫』という存在を愛していたし、姫は『国民』を分け隔てなく愛した。
そう、『仲間』でさえも国民である。

そんな人たちのお話。

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