「音楽制作用スピーカー」って何が違うの?
音楽を始めた人なら999%の人が疑問に感じるであろう問題。
「コンポやラジカセ(死語)のスピーカーと、音楽制作用のスピーカーって何が違うの?」
スマホのスピーカーとはそりゃ違うのは分かりますよ?
でも、例えばこういうBluetoothスピーカーで音楽作ったっていいんじゃないの?
って、思うこと、あると思うんです。
まあ極論言っちゃえば「別にそれでもいいんじゃないの」って話ではあるんですけど、それはそれとして、「音楽制作用スピーカー」と銘打つ品が世の中にあるのには明確な理由があるってお話です。
■基本的には周波数バランスが「フラット」
いわゆる「音楽制作用スピーカー」は、基本的な設計志向として「何Hzの音を鳴らしても同じ音量で聞こえる」ように作られています。
「気持ちいい」とかそんな理由で低音をブーストとかしません。
「ライブ感がある」とかそんな理由でギターの胴鳴りをブーストしたりしません。
だってそれ、「スピーカーが」そう鳴ってるんであって、実際のデータがそうなってるワケではないじゃないですか。
音を「作る」側目線なのですから、あくまで「何Hzの音でもちゃんと鳴る」ことだけを目指します。
■余計な響きが鳴らない
リスニング用スピーカーだと、スピーカーやコーン自身の「共振」を「スピーカーの味」として仕上げているケースもあります。
(ちょっと乱暴な表現をしているので、細かいツッコミは抜きでお願いします)
よく電器屋で売ってる某社の「ウッドコーンスピーカー」なんてその代表例だと思いますが、
でもそれ、「スピーカーが」そう鳴ってるんであって、実際のデータがそうなってるワケではないですよね?
そういうスピーカー自身の「響き」があると、音の中に組み込んだ残響が飲まれて正確な判断ができなくなります。
音楽制作用スピーカーは(あくまでセオリーとして)そういう要素が極力ないように作られます。
■臨場感がない
そういった諸々の「個人の嗜好に合わせた余計な成分」を削ぎ落していった結果、音楽制作用のスピーカーは良くも悪くも「臨場感のない」音が鳴ります。
目指すべくは「入ってきた電気信号をできるだけそのまま再生する」ところなワケで、別に「気持ちよく聞かせる」とか一切考えちゃいないんですよ。。。とまで言っちゃうと語弊がありますが、「気持ちよさ」要素がリスナー目線よりはだいぶ低いのも事実です。
でも、それをいいと感じるか悪いと感じるかはその人次第な部分もあります。
僕は「エンジニア」なので、そういう音を志向しますが、それこそ作曲目指す人だったら、「気持ち良い音が出てきた方が良い曲が作れる」って人だっているでしょう。
両方の「方向性の違い」を知って、その上で選択してもらえればなと思います。
以上!
追記 : 最近の安価なスピーカーでは、コレがおススメ!
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