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音源レビュー WONDERLAND/Kolokol

どうも、鍵山と申します。
今回なのですが、以前からやってみたかった企画の1つをやって行こうと思います。
その名も…


ライブアイドルヲタクの道民による音源レビュー!!

はい、元々所謂ライブアイドルへの入りはサブスクを通じてだったということもあって、音源厨だった筆者。

なので、拙筆ながら改めてアイドルの好きな音源を振り返って、自分なりの感想を書いて行こうと思います。

で、第1回目はタイトルにもある通りKolokolの2ndアルバム「WONDERLAND」です。

WONDERLAND/Kolokol


Kolokolは関西を拠点に活動しているwe-B studios所属の4人組アイドルグループ。
プロデューサーの中田祐希氏曰く

「関西に多い魂をぶつける系のロックをやる気はなかった。世界観のある綺麗な物で関西を盛り上げたかった」
裏!でびラジ vol.30より

という発言の通り、童話から飛び出して来たかのようなファンタジックな世界観。
そこにテイストとしてロックやEDM要素が見受けられるアイドルです。

このアルバムはそんなKolokolの転機となったアルバム。
まず、1曲目の「Pale Star」がキラーチューン。
イントロのドラムの入りとシンセとの絡み、その後バンドサウンドも混じりその時点でわくわくする。
更にAメロBメロのメンバーのパート順が柔らかい歌声の子→鋭い歌声の子となっているのです。
サビもファルセットも織り交ぜながら綺麗なメロディを展開。
「byebyebye」などのワードも癖になり、まさしくグループの代表曲と言えるでしょう。

ポップで可愛い「VUSTA」、ギターリフが印象的でピアノも絡めた疾走ロック「Witch」、バイオリンと重厚なバンドサウンドが絡み合う「Doodle」など、圧倒的世界観を打ち出した後に繰り出される「Rebellin」はシンフォニックさと激情的なサウンドの応酬。
とにかく、1曲1曲の中に物語のように展開があり、まるで短編映画を観ているかのよう。
メンバーも場面場面でドラマチックに歌うのだからクオリティが高い。

後半戦はKolokolの方向性を決定づけた壮大な曲「Lullaby」から始まる。
この曲は所謂「沸き曲」ではないのだが、サビのライブ会場の一体感が壮観で、まさにアンセム的な1曲。
そして個人的に一番好きな曲が「千年樹物語」。
和風疾走ロックといった曲調で、真嶋このみさんの低音からのファルセットが綺麗で何度聴いても溜め息が出てしまう。
「ひふみよいむなやこと キセキ追って ゆらりゆら」のパートが好み。
佳凪きのさんの優しい歌声も映えており、ラスサビ前の「何度目かさえわからずに」の入り方や「大きすぎる傘の下で今は二つ」の歌い方が好き。
アウトロの渾身のドラムも好きで、聴き終わった後の満足感が凄い。

メンバーの綺麗な歌から始まり、おとぎ話などのワードが印象的な「Bookmark」、メンバーの表現力が光るロックバラード「Fragment」を経て、ラストの「Fanfare」へ。
「まるでロミオとジュリエット いやジュリエットとロミオだな」
「ヒロインは私で本当に良かったの?」
「君しか見れない笑顔で贈る音色」
などアイドルとヲタクの関係性を表しているような歌詞を綺麗な言葉で綴っている。
この曲が締めに提示されたことによって、アルバムを聴き終えた後の余韻を感じられるのです。

総括

全体を通して、鍵盤やバイオリンなどシンフォニックな楽器とロックな演奏が融合している曲が多かった印象で歌詞も含めて1曲1曲の世界観が強い。
また、メンバーの歌唱力が非常に高く、しかも誰か一人が悪目立ちしているわけでもなく、上手く楽曲に落とし込まれていてユニゾンも凄く綺麗。
メタル系まではいかないけどかっこいいアイドルを聴きたい、という方におすすめの1枚。

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