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「桧原神社」 〜伊勢御巡幸の元伊勢〜

「桧原神社」 〜伊勢御巡幸の元伊勢〜

 大神神社から、山の辺の道で15分のところに、桧原神社があります。

 桧原神社は、大神神社の摂社で、御祭神は天照大神です。境内には本殿、拝殿がなく、三ツ鳥居(三輪鳥居)を通して、御神座を拝します。

 この周辺は、第10代崇神天皇が皇居に祀られていた天照大神をお遷しし、伊勢神宮鎮座前に大神をお祀りした伝承地であることから、「元伊勢」と呼ばれています。

 境内からは、二上山が美しく見え、付近には有名人の歌碑が多くあります。

「三ツ鳥居(三輪鳥居)」
「桧原神社からの二上山」

◆伊勢御巡幸

 もともと、天照大神は天皇の大殿内にお祀りされてましたが、崇神天皇の御代に「神の勢い激しく、同床共殿に堪え難く」なり、宮中より出すことになりました。

 託されたのは崇神天皇の皇女:豊鍬入姫命(とよすきいりひめりみこと)で、まずは笠縫邑(檜原神社)に祀られました。

 後に、第11代垂仁天皇の皇女:倭姫命(やまとひめのみこと)がその奉祭にふさわしい地を求めて大和を出発しました。

 「日本書紀」では、宇陀笹畑から淡海(近江)、美濃を経て、伊勢国に至り「神風の伊勢国は(中略)傍国の可怜国なり。是の国に居らむと欲ふ」と大神がお伝えになったことで、旅の終焉を迎えたと言われています。

 この巡幸譚は『倭姫命世紀』などに引き継がれ、二十数カ所にも足跡を残す壮大な旅として描かれています。

「伊勢御巡幸」


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