TRPG初心者対応とは その1

ななさんぽぽさんのこのツイート見て書かなきゃと思って書き始める。

商業TRPGルールブック、初心者が触れる確率がある以上、たとえリプレイパートでゲームの雰囲気がある程度は伝わるにしても、真面目に「TRPGとはどういう遊びか」という辺りはきちんと書いて欲しい。
ルールブックでの初心者対応を考えていない作者には誠実さがないし、むしろ同人ノリだとすら思う。
「お前ら、この本を買うんだから、当然TRPGのことなんて知ってるよな?」というノリを商業TRPGでやるの、ジャンルを貶めるだけだと思う。
実際にそこまでの直接表現はしていないけど、そういう印象を与える「はじめに」の文章だよコレ…
こんなに突き放した表現を示すのは、全方位によろしくない。
TRPGがどういう遊びかさほど説明しまいまな、唐突にト書きのリプレイパートで始まって、初心者にコレが何をしている場面なのか、伝わる気がしない。
オンラインセッションなのかもしれないが、「誰が、どこで、何を目的に(もちろんTRPGを遊ぶことを目的に)、どうしているのか」が示されていない。
実際のところ、CoCを除く商業TRPGも95%以上は、別のTRPGの経験者が購入する商品となっているのが、TRPGという趣味だろうけど。
わずかな初心者をおいてけぼりにするようなジャンルだと、もし初心者に思われてしまったら、もうかなり末期的だと思うんだけど…
会社ではなく作者の問題だとは思うけど…(同社でもまともな本や素晴らしい本は沢山あるけど)
冒頭10ページ程度を読んだだけで、比較対象としてF社とS社は会社として真面目にちゃんとしたTRPGを作っているだなと思い知らされる本だな、これ…

大本はこれです

これについての見分け方を書くと、ルールブックの1冊目に同梱のリプレイまたはルールブックと同時発売のリプレイの記述を見て、ルールブックに記載のないルールの提案をGMが行っているリプレイは、ほぼTRPG初心者に向けて書いていない。

「ルールブックに記載のないルールの提案」というのは何かというと、「何かしらの判定への成功または失敗の回数を記録してボスへの進行度を決める」「ゲーム内でミニゲームを始める」「『この崖を登ってショートカットしたい』とPLが提案するのではなく『この崖を登るのであれば筋力判定をする』とGMが言う」ようなものである。
当然これが基本となるルールブックにきちんと記載されているならば何一つ問題はない。

ルールブック同梱や同時発売のリプレイというのは本来、「このゲームはどのように遊んだらよいか」の導入であるが、そこに変なギミックを加えたシナリオでリプレイを書くというのは「ゲームをルールどおりに遊ぼう」ではなく「こういうふうに遊びの幅も広がりますよ」という導入であってTRPGを全く遊んだことのない人に向けたものではなくなる。

こういう人からの見え方について、次の記事で書いていこう。

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