何がわからないのかわからない その1

「初心者は何がわからないのかわからない」とよく言われるが果たして本当なのか、怪しくなってきた。
というのも、教え手(メンター?)が初心者の言っていることが理解できていない場合も、「初心者がなにがわかっていてわかっていないのかわからない」という状況になってしまいかねない。というのも、こういうのを報告するのがメンター側だからである。

例えば、「りんごが2個、みかんが3個あります。合わせていくつあるでしょう」という問題があったとする。
初心者側が「りんごとみかんという全然別のものを加算していいんですか?」という疑問が浮かんだのでそのまま質問したとしよう。
この「りんごとみかんという全然別のものを加算していいんですか?」という質問をメンターが理解できない場合、「この人は何がわかっていないのかわからない」という感覚をメンターが味わうのである。
ここでメンターは「足し算がわからない」と思うと、「りんごが4個こっちに、あっちに5個あると、合わせていくつ?」という別の問題を出題するが、この場合初心者は「この問題はりんごとりんごという同じものの数を足し合わせているのだから、さっきの問題と性質が異なるし、自分の疑問点に答えていない」こととなる。
また、「犀2頭と象3頭がいると合わせて何頭?」という問題にしたとしても、「両方とも哺乳類だが他の動物を加算しているのだから、抽象化するとさっきの問題と全く同じものにしか聞こえない」こととなる。


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