TRPGで参考になった記述 その1

TRPGをやるうえで、感銘を受けた、参考になったものを集めていこうと思う。
今回は二つ紹介する。

まずは、相棒 season2のDVD11巻のスペシャルコンテンツ、水谷豊×寺脇康文 スペシャルインタビューで、
「"相棒"の魅力について」についての水谷豊氏のコメント

一つは、相棒というのは、扱う事件が政界、財界、それから警察内部の事柄、そういうものを扱ったり、そこで起きる事件も扱いますし、一方町場で起きる情話、人間模様、そのようなことも我々二人が扱っていたりできる。扱える世界の広さと言いますか、それが一つの大きな魅力だと僕は思ってるんですけれども。そうですね、それをそれぞれのキャラクターが生き生きとしている、ほんとになんかそこに居そうなもしくはいてほしいような人たちがこの中に組まれているということでしょうかねえ。

season19が終わった時期にseason2の話ではあるが、これはストーリーの拡張性である。シーズンを跨ぎ、ストーリーを続けていく中で、風呂敷を広げる余地があるかどうか、いかにして風呂敷を広げるのか、である。

次にFRINGE/フリンジ第1話のオーディオコメンタリーである。

(エイブラムス)登場人物に共感を覚えると、その世界に入り込めるので話についていける
だが面白いことにリアリティがあると違和感を持つんだ
(カーツマン)視聴者はこうした異常な空想世界に引き込まれたがる。違和感を持つんだ
(オーチー)未知の世界だ
(カーツマン)視聴者を引き込む要素は大抵ささいなことなんだ
(エイブラムス)ウォルターは数々の怪事件を独自の手法で分析し解決に導いていく。だがピーターは父親に反発し、彼の仮説を信じようとしない。登場人物の関係で重要となるものの1つが毎週科学的な推理で操作にかかわるこの親子だ。科学的な推理であり恐怖の実験とも言える
(カーツマン)付け加えると、ピーターは父親の異常性に反発しながらも父親譲りの知性で彼の仮設が正しいことを知っている。父親の仮設をかみくだいて伝えることが物語上、彼に与えられた役割なんだ。本人の思いとは裏腹に父親と同じ道をたどっている。
(エイブラムス)オリビアは視聴者の立場で彼の話に耳を傾けている。普通では考えられないけど、本当かもしれないという期待もある
(カーツマン)オリビアは視聴者の気持ちを代弁しているだ。”イカれた話だけどもしかすると…”ってべ
(エイブラムス)少なくとも話を聞こうとしている
(カーツマン)ピーターも含めてさまざまな視点で見られる
(オーチー)夢を他人と共有することには疑問の声が出なかったね
(エイブラムス)僕が思うにその理由はピーターが頭から否定しているからだ。もし彼が否定しなければおかしな印象を与える。視聴者は自分の考えを反映してほしいものだ。自分の感じた疑問が登場人物の口から出れば、たとえ答えがなくても一定の満足感は得られるだろう。この点で最も卓越しているのはJ・K・ローリングだろう。”一体、これは何だ?”と読者が思うタイミングで登場人物の1人が必ず同じ質問を投げかける。答えがある時もあればない時もある

こちらは物語への没入性である。TRPGではキャラクターとプレイヤーは一体である。キャラクターがが違和感を覚えないような内容であっても、プレイヤーが違和感を覚えたらプレイヤーキャラクターは違和感を覚える。物語はある種の異常性があるところから始まる。プレイヤーへの違和感を取り除くのはどのタイミングなのだろうか。

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