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トルネコが教えてくれた、商売といいもの

 40代前後の少年であれば、この名前を聞けば、すぐに懐かしさを思い出してもらえると思う。僕も、当時はドラクエにはまっていた世代です。

ドラクエⅣはこれまでのように勇者をはじまりから終わりまで、操作するものでは無くて、各章ごとにそれぞれの主人公がいて、それらをクリアしていく方式だった。

中でも、変わっていた章がトルネコだ。

 このキャラは、簡単に言えば、戦士や魔法使いといった魔王を攻撃によって倒そうという系統のキャラではなく、なぜか、商売によって勇者たちを助ける役回りだ。 なので、当然、このキャラが主役となる章は商売がメインとなる。

 商売人なので、売り場のカウンター内側に入って、自分が仕入れた物を客に売るというのが、この時のゲームの特徴だった。※スタート時点で地元に小さな店はもっている。

大きな店を出すために

 お金稼ぎがメインだが、物語が進むと、エンドールという大きな城下町に出店許可がおりる。しかし、この開業資金のためには莫大な費用が必要であった。

そもそも、仕入れは洞窟の宝箱や敵を倒すことで得られる宝箱から仕入れていくのだが、この利ザヤはあまり大きくな無かった。

 最初は開業資金の35000Gを集めることは正直、超めんどーだった。だけど、日々利益がでてくると面白くなってきて、何なら一番高く売れるかとかどうすれば効率よく売れるかとか考えるようになった。けど、さらに途中からは、売れる事自体が面白くて夢中で売っていた覚えがある。 そして、無事に店を開業(店舗購入)した時の達成感といったら、これまでのRPGでは得られない何かを得たという感覚になったのだった。

  後から聞いた話だと、開店資金の35000Gのうち25000Gはどこぞの洞窟でゲットできる「銀の女神像」なる美術品を売ることで得られたそうだ。

 だけど、その話を聞いたとき、損したとか、時間の無駄とか感情は無かった。むしろ自力で35000Gを稼いだことが嬉しかった。

振り返れば、商売というのは、きっかけは生活とか欲しいものがあるとかの「金銭」を稼ぐことが目的だけど

そのうちに、どうすれば売れるかという戦略に夢中になったり、人に喜んでもらったりとお金を稼ぐ以上の「なにか」を得られるようになってくるのだと思う。

それに夢中になっている時は、忙しいとか疲れたとか感じなくなっていることもあるだろう。ここには多分、計り知れないやりがいがあって、それこそが人や商売にとって、とても重要なことなのではないだろうか?

 自分自身で得た、達成感は他人の評価に揺るぐことのない自己肯定感につながり、自信をもってこれからも商売(仕事・ビジネス)に取り組める要因になる。

思えば、RPGは人生そのものだけど、思い起こせばトルネコはそんな一面があったゲームだと思う

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