真・実話怪談「コマーシャルソング」
(この○なんの○……)という歌が流れ、木が画面の中央に映っているという有名なCM曲があるが、
とある企業のCMなのだが私が子供の頃にはよくやっていたが最近は見なくなった。
都内に住む村岡さんが子供の頃に居間でテレビを見ていると そのCM曲が隣室から流れてきた。隣室にもテレビがあるのでおばあちゃんかおじいちゃんがテレビを観ているのだろうと思った。
曲に合わせて家族の誰かが歌を歌っている。だが、音程がまるで合ってはいない。
外れた音程の歌声に下手くそだなあと思っているとあまりに曲が長いことに気づいた。
CMなどはだいたい長くても15秒から30秒である。
CM曲が聴こえてきてから15分は過ぎている。
ずっと同じくだりをループしている。ところが巻き戻ししている様子はない。
歌声もそれに合わせてまた最初から歌う。
気持ちが悪かったが襖を開いて隣室を開けてみたところ、ぴたりと音が止み、テレビを観てもついてはおらず電源が消えているのである。
今ではそのCMが例の木の歌かどうかもあまり自信がない。
ただ、その後も数回CM曲が聴こえてくることがあったがCM曲が聴こえてきた日に訃報が届き、4回目に聴こえてきたときには父が転落して亡くなった。
だから自分にはあの木の歌は(死の歌)に聴こえてどうにも気持ちが悪い。
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