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ラボ日記(令和5年12月22日)まちづくり分野の第4回目WGを実施しました。

令和5年12月22日(金)晴れ
参加者:かがわDX Lab会員及びLabフェロー 約30名(オンライン含む)
場 所:かがわDX Lab

 本日は、かがわDX Labにおけるまちづくり分野の研究項目「DXによる中心市街地のプロムナード化WG」を開催しました。
 本WGは、中心市街地を居心地が良く、歩きたくなる都市空間(プロムナード)へ転換し、持続可能な都市の発展を目指しています。本日は主に以下の議論を行いました。
 
《エリアマネジメントについて》
 前回のWGを踏まえて、高松市が取り組んできたサンポートエリアにおけるエリアマネジメントについて、報告がありました。
 そのなかでは、交通・観光の結節点としての高いポテンシャルがあるにも関わらず、行政の土地が多く、縦割り管理によって、一体的なまちづくりが行われていないという課題感から、エリアマネジメントによる一体的なまちづくりが必要な現状があるなか、行政の土地を最大限に活用し、官民連携のまちづくりによって、人の滞留や回遊性向上を目指し、フェーズを3段階に分けてエリアマネジメントの実現を図っていることが示されました。
 フェーズ1 土地管理者や事業者間における課題やニーズの整理を行う
 フェーズ2 土地管理者と事業者双方において、行政土地開放のメリットを共有する
 フェーズ3 エリアマネジメント法人を核としたマネジメント権の開放

 そして、まずはフェーズ1として、サンポートFACTプロジェクト社会実験2023(高松駅前広場の一部を無料で開放し、飲食、物販、パフォーマンス、ワークショップなど、にぎわいの創出や、滞在性の向上に資する取組を行う事業者を募集)における実施状況から、事業者側、土地管理者である事務局側の課題やニーズを洗い出しているところであり、今後はそれらを整理していくこととしている報告がなされました。
(事業者側の主な課題)
・管理区分が複雑かつ公開されていないため、許可申請の窓口等が分かりづらい。
・主に、申請が紙媒体であるため手間がかかる。利用申請の様式も統一されていない。
・サンポートエリアで開催される他イベント等の状況を一元的に確認できないため、利活用の調整が難しい。
・電気、水道等の設備がなく、また駅前広場に配置されているオブジェが支障になるなどの理由からレイアウトや利活用内容が制限される。
(事務局側の主な課題)
・行政の土地を開放することのメリットが共有できておらず、施設管理者の意識にばらつきがある。
・応募が少なく、また、飲食(キッチンカー等)をただ出店するだけでは、にぎわいは創出されない。
・活動等を素早く、広く周知する媒体を持っていない。
・本来占用許可が必要な案件も無許可で利用されていたりする。
・音が出るイベントで苦情が出たことがあり、近隣施設等への周知方法及び周知エリアを検討する必要がある。

 参加者からは、課題が明確になったことはとても良く、今後はそれらの課題を解決するために、クオリティコントロール(そこでしかないものの提供を行うなど)を行っていくことが望ましいのではないか、法の整理をしながら申請関係の棚卸しを行うことで利用者の利便性に資するようになる、県立アリーナやJR高松駅ビルなどのサンポートエリアにおけるイベント等の情報共有を行い効果的な実施に向けた合意形成を行っていくこと、エリア全体の情報発信(エリアマネジメントアプリ等)を行うことでエリアの価値をあげていくことができるなどの意見がありました。

《交通対策について》
 前回までのWGを踏まえて、高松市中心部における自動車交通の現状と今後の方向性を議論しました。
 これまでに、移動の実態把握と将来予測等を行ってきた結果、公共交通の分担率が高い一方で、自動車利用が6割を超えるということや、県立アリーナにおける最大規模のイベント開催時の交通量でも交差点や交通量には一定の余裕があるものの、うろつき交通や送迎車両等の影響については考慮していく必要がある現状が示されました。
 それらを解決するためには、人流を目的地側でコントロールする必要があり、駐車場マネジメントの視点を持ちながら、駐車場の満空情報を提供することで、中心市街地への幅広い移動手段の選択や混雑緩和を実現するとともに、将来的には、決済の紐づけを行うことで、利用者の利便性の向上に加え、地域においても新たな施策を実現するなどの更なる可能性を含めた方向性が示されました。
 参加者からは、決済が紐づけられることでマイナンバーカードを活用した住民割の実現やダイナミックプライシングの実現が図られる、エリアで連携して駐車場満空情報の提供を行うことで利用者の利便性向上や混雑状況の実現を図っていくことが重要である、富裕層等向けにナイトタイムエコノミーの充実を図る必要があることなどの意見がありました。
 まずは初手として駐車場満空情報の提供に向けて検討を進めており、その際、官の駐車場だけでなく、民間運営の駐車場も一緒に情報提供できるよう連携して進め、エリアとして人を受け入れ、渋滞対策や集客につなげていく方向性で議論がまとまりました。
 今回のWGでの議論を踏まえて、次回以降のWGにおいて、それぞれの進捗等を議論することにしました。

 今後もかがわDX Labの活動は、noteで引き続き情報発信をしていきます。


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