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3 アジアの果てで米作り -生業-①

 分類学

動植物にラテン語で
命名・整理したリンネ
ヒトに与えた学名は
「ホモ・サピエンス=有識者」
 

 箱船点検

ダーウィンよりもほぼ百年
早く生まれた先輩は
しゅの進化など気にもせず
ノアの積み荷を総点検

 絶滅猿類

やがて深まる進化学
絶滅ザルにも名をつけて
「地に住む尾無し」「手が器用」
「立って歩ける」など多彩

 脳活性化

脳の働き高まれば
獲物の行く手予測でき
狩りの技術が進歩する
肉食さらに脳賦活ふかつ
 

 旅原人

百万年前「ジャワ原人」
石器をつくり火で調理
やがて地球に極寒期ごっかんき
北京人ぺきんじん」らも凍え死ぬ

 三十万年前

われら「新人サピエンス」
住みよい里に居残りの
エレクトゥスから進化して
脳の容積ぐんと増す

 想像力

石器や道具づくりには
完成イメージ欠かせない
かくて想像・企画力
抽象思考も身につけて

 ヒト財産

エレクトゥスから引き継いだ
知恵や文化はヒト財産
さらに最後の五万年
加速度的に資産積む

人らしさ

釣り針・ボタン・骨の針
隠れ家を建て服も縫う
人間らしさが加わって
手厚い埋葬・装飾品

集団移住

五、六万年前のこと
北のアラビア半島へ
引っ越し団の列つづく
「さらばアフリカわが祖国」


リンネ… 江戸中期ごろのスウェーデンの博物学者。動植物を学名で呼ぶ方式(二名法)を創案した。日本猿「マカカ・フスカータ」、赤毛猿「マカカ・ブルッタ」のマカカが姓に当たる属名で、近縁種と分かる。
ノアの積み荷… 『創世記』に出てくる箱船に、ノアが積み込んだ全動物。
肉食… 体に必要なアミノ酸が草食の場合より多量に摂取できる。
抽象思考… 異なる事物に「似た性質・共通性・本質」を発見して一般化すること。



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