「分子量」と「式量」の計算のやり方
原子量を足すだけです。
その名前のとおり、分子量は分子の量のことです。式量は大変分かりにくく、イオン式や組成式の量のことで、略して式量といいます。
計算のやり方
CO2の分子量を求めてみます。炭素Cの原子量は12、酸素Oの原子量は16と与えられています。12➕16✖️2=44になります。
次に四つの式量を求めてみます。原子量はそれぞれC12、O16、Ca40、Al27、Cu63.5で計算します。
①CO3 2➖
12➕16✖️3=60
②Ca CO3
40➕12➕16✖️3=100
③Al(OH)3
27➕(16➕1.0)✖️3=78
④Cu
63.5
分子量は原子量を足すだけということについては、すんなり納得できそうですが、式量は少し疑問があるかもしれません。イオン式や組成式の右上にはマイナス➖やプラス➕があるからです。この➖や➕は電子が増えたり、減ったりしたことを表したものです。
ここでおさらいしたい内容があります。原子やイオンが、陽子や中性子や電子などを含んでいたことです。陽子と中性子は質量の値がほとんど変わりませんが、電子だけはものすごく質量の値が小さいです。陽子や中性子に比べると、1840分の1しかありません。よって、電子が1から3コくらい増えたり減ったりした程度では全体の質量にほとんど影響を与えないため、式量の計算も分子量の計算と同じように原子量を足すだけでよいのです。
式量という名前
二酸化炭素CO2、水H2O、塩化ナトリウムNaClなどのそれぞれの式をひとまとめにして、化学式と呼ぶことが多いです。しかし、二酸化炭素と水は分子ですが、塩化ナトリウムはイオンからなる物質です。少し分かりにくいですが、これらは粒子の集まり方が異なります。だから、これらの量を表すときに用いる名前が分子量もしくは式量となるのです。くり返しになりますが、分子の量を分子量、イオン式や組成式の量を式量といいます。
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