見出し画像

酸化還元反応は、酸化されるものと還元されるものがあります。

相手を酸化するものを酸化剤、相手を還元するものを還元剤と言います。

(音声の解説はコチラへ!
https://stand.fm/episodes/60a581b6ae69345bc3f039ab)

この酸化剤・還元剤の電子のやり取りは、次式のようにそれぞれ電子e- を含む式で表すことができます。(式1)と(式2)をそれぞれ半反応式と言います。


(式1)H2S → S +   2H+ + 2 eー

(式2)O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O


H2S 中の S は相手に電子を与えて、相手を還元しているために還元剤です。一方、O2 の O は相手から電子を受け取って、相手を酸化しているために酸化剤です。


主な酸化剤は、オゾンO3、塩素Cl2、過マンガン酸カリウムKMnO4、二クロム酸カリウムK2Cr2O7、希硝酸HNO3、濃硝酸HNO3、熱濃硫酸H2SO4などです。


主な還元剤は、陽性の強い金属(Na、Mg、Al)、硫酸鉄(Ⅱ)FeSO4、塩化スズ(Ⅱ)SnCl2、ヨウ化カリウムKI、シュウ酸(COOH)2、硫化水素H2S などです。


これらが酸化剤・還元剤として使われてきた理由はいくつかあると思いますが、色の変化が分かりやすいことも理由の1つかもしれません。


例えば、Cl2 黄緑色、MnO4ー 赤紫色、Mn 2+ 淡桃色、MnO2 黒褐色(沈殿)、Cr2O7 2- 橙赤色、Cr3+ 緑色、NO2 赤褐色、Fe 2+ 淡緑色、Fe 3+ 黄褐色、I2 褐色、S 淡黄色(沈殿)などです。


これらは反応前後で色の変化がわかりやすいため、酸化還元反応の進みぐあいをよく確認できます。



また、反応する相手によって酸化剤にも還元剤にもなる物質もあります。二酸化硫黄SO2 と過酸化水素H2O2 です。これらは特に注意して覚えましょう。



くり返すと、相手を酸化するものを酸化剤、相手を還元するものを還元剤と言い、半反応式で表すことができます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?