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物質の分離法

■分離とは

混合物を純物質に分ける操作を『分離』といいます。

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https://stand.fm/episodes/60aacfd3ff44a4fdfff9589c)

混合物は純物質が混じり合ったものです。代表例に、空気、海水、石油などがあります。空気は主に窒素と酸素などです。海水は水と塩化ナトリウムなどです。


純物質は単体と化合物に分けられます。


■単体・・・1種類の元素。例)H2、Fe

■化合物・・・2種類以上の元素。例)NaCl、H2O



〇ろ過


液体中の不溶性物質をろ紙などを用いて分ける。


例)酸化銅(Ⅱ)の混合した水をろ紙上に注ぎ、酸化銅(Ⅱ)だけをろ紙に残す。


「粒の大きさ」がポイントです。



〇蒸留


固体が溶けている溶液を沸騰させて、生じる蒸気を冷やして液体を分ける。


例)赤ワインは水とエタノールの混合物。沸点は、水100℃、エタノール78℃で、エタノールだけを先に取り出す


「沸点」が、分けるポイントになります。



〇再結晶


少量の不純物を含む固体を熱水に溶かし、冷却して結晶を分ける。


例)硝酸カリウムと不純物の硫酸銅(Ⅱ)五水和物について、硝酸カリウムの結晶だけを取り出す。


分けるポイントは「溶解度の差の大きさ」です。


〇抽出


混合物に適当な液体を加え、特定の物質を分ける。


例)分液ろうとを使う。ヨウ素とヨウ化カリウムの混合溶液に、ヘキサンと加える。ヨウ素は水よりヘキサンに溶けやすいので、ヨウ素がヘキサンに溶け込む。上層のヘキサンを取り出し、ヨウ素を分ける。


分けるポイントは「特定の溶媒に対する溶解度」です。



〇昇華法


固体の混合物を加熱し、昇華で生じる気体を冷やして再び固体として分ける。


例)ヨウ素と砂の混合物を入れた容器を加熱すると、ヨウ素は昇華して気体になる。冷水を入れた容器の表面で冷やされ、固体となって付着して分けられる。


分けるポイントは「昇華しやすさ」です。



〇クロマトグラフィー


種々の成分を含む混合物を、適当な溶媒とともにろ紙やシリカゲルの中を移動させると、各成分が少しずつ分かれていく。これは、成分によってろ紙などに吸着する力が違うことなどで、移動速度にちがいが生じるためである。


分けるポイントは「ろ紙などへの吸着力」です。



■分離まとめ


・混合物を純物質に分ける操作を『分離』といいます。


・分離には、ろ過、蒸留、再結晶、抽出、昇華法、クロマトグラフィーなどの方法があります。それぞれについて「分けるポイント」をよくおさえておく。











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