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配位結合【改】

※期間限定無料。本記事は電子書籍出版後に有料記事になります。予めご承知おきください。2021/8月現在

 一方の原子から非共有電子対が提供されて、それを両方の原子で共有しているかのような結合を 配位結合 といいます。

配位結合

 アンモニアNH3は、共有電子対が3組、非共有電子対が1組あります。水素イオンH+は電子を1つももっていませんが、NH3中の非共有電子対をH+に貸すかたちで、新しい結合ができます。これを 配位結合 といいます。NH3とH+が結びつき、NH4+アンモニウムイオンができます。

 また、水溶液中のH+ についても同じことがいえます。水分子H2Oは、共有電子対が2組、非共有電子対が2組あります。水素イオンH+は、この非共有電子対を1つ借りるかたちで、水分子と結びついています。H3O+オキソニウムイオンとなっています。

オキソニウムイオン

 NH4+やH3O+中の配位結合は、できる過程は普通の共有結合とは異なります。しかし、配位結合によってできた結合は共有結合とまったく同じになり、どれが配位結合による結合かは区別できません

 したがって、NH4+はメタン分子CH4と同じく正四面体形となり、H3O+はNH3と同じく三角錐形になります。

アンモニウムイオンの形

オキソニウムイオンの形

まとめ

〇 配位結合は、一方の原子から非共有電子対が提供されて、それを両方の原子で共有しているかのような結合。

〇 配位結合には、非共有電子対が必要。


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