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成分元素の検出
物質を構成する元素は、特有の性質や化学反応を示します。したがって、元素に特有な性質や反応を調べると、物質に含まれる元素の種類がわかります。
(音声の解説はコチラへ!
https://stand.fm/episodes/60aec2111eca761616e5ab3b)
炎色反応、沈殿生成、気体発生などによって検出できます。
炎色反応
塩化ナトリウム水溶液を白金線の先端につけてガスバーナーであぶると、炎が黄色になります。
このように、ある種の元素を含む物質を炎の中に入れると、炎がその元素特有の色を示すことがあります。これを炎色反応といいます。
炎色反応の色は元素によって異なり、その色から物質中に含まれている元素が分かります。
例えば、リチウムは赤色、ナトリウムは黄色、カリウムは赤紫色、カルシウムは橙赤色、ストロンチウムは深赤色、バリウムは黄緑色、銅は青緑色などです。
花火の火薬の色は炎色反応によるものです。赤色はリチウム、ストロンチウムなど、緑色は銅、バリウムなどです。海水は塩化ナトリウムを含んでいるため、ナトリウムの黄色を示します。また、乾燥剤の生石灰CaOは、カルシウムを含んでいるため、橙赤色を示します。
炎色反応は特定の元素で起こるもので、炎色反応を示さない元素もたくさんあります。
沈殿生成による検出
塩化銀AgClの生成による塩化物イオンCl- の検出が、有名です。
例えば、塩化ナトリウムNaCl水溶液に硝酸銀AgNO3水溶液を加えると、白色の沈殿が生じます。
これは、塩化ナトリウム中の塩化物イオンCl−と硝酸銀中の銀イオンAg + が反応し、水に溶けにくい塩化銀AgClが生じたためです。
塩化物イオンを含む物質に特有の反応です。
このように、特定の元素を含む物質同士が反応して沈殿が生じることを利用すると、物質中に含まれる元素が分かります。
気体の発生による検出
炭酸カルシウムに塩酸を加えると、二酸化炭素が発生します。二酸化炭素を石灰水に通すと白色沈殿の炭酸カルシウムができます。
これらの知識を頭に入れて、次の現象を見てみましょう。
「大理石に塩酸を加えて発生した気体を、石灰水に通すと白色沈殿が生じた」
気体は二酸化炭素、白色沈殿は炭酸カルシウムCaCO3です。よって、大理石に炭素Cが含まれていることが分かります。
このように、特定の反応によって発生する気体を調べることで、元の物質に含まれる元素が分かります。
まとめ
〇炎色反応
特定の元素を含む物質を炎に入れると、炎が特有の色になります。
〇塩素の検出
ある水溶液に硝酸銀水溶液を加えると白色沈殿ができたときに、塩化物イオンCl-が含まれていることがわかる。
〇炭素の検出
反応によって発生した気体を石灰水に通して白色沈殿ができたときに、炭素Cが含まれていることがわかる。
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