情報戦とは何か?:情報戦の恐ろしさを理解するためのインテリジェンス超基礎講座
情報戦とはどういうものか説明できるほどに理解しているだろうか?
情報戦とは、ありとあらゆる情報の中身をコントロールして、自身に有利な情報を流し続ける事で、敵を騙して欺く事である。
情報戦ほど昔から使われていた戦争での戦略はないだろう。
中国の歴史など、多くの国の歴史は情報戦の歴史と言っても良いくらいだ。
正々堂々と真正面から軍隊と軍隊がぶつかると、たとえ勝ったとしても消耗が激しくなる。
だが、相手を騙すことで敵を味方に引き入れたり、敵を混乱させたり、敵を騙し討ちにすることが出来る。
三国志などの小説や漫画を読むと、いかに騙しあいが多いかがわかる。
日本の歴史で使われる嘘のレベルとは違うことがわかる。
一体、何が嘘で何が本当かがわからなくなるくらいの、騙しあいが行われる。
最終的には誰に対しても疑心暗鬼になって、味方に殺される者も多い。
このような嘘か本当か何が何だかわからない情報の中に埋もれるのが情報戦だ。
情報戦の恐ろしいところは、何度も何度も嘘の情報を流され続けることによって、嘘も本当の事と思ってしまう。
われわれの生活で身近なところではテレビCMが身近な情報戦だ。
真面目で誠実な企業が嘘偽りない商品説明をして宣伝する場合もある。
しかし、多くの企業は多かれ少なかれ誇大広告による嘘を垂れ流す。
美味しさばかりを前面に押し出し、危険な食品添加物が大量に入っているような事実は伝えない商品は多い。
メリットばかりを説明して、デメリットはほとんど説明しないものは世の中に溢れている。
ただでさえ、そういった情報戦にわれわれは日頃からされされており、嘘に鈍感になっている。
その上で外国のプロパガンダ機関によって、様々な嘘の情報に大量にさらされることによって、嘘に鈍感な状態を通り越して、多くの嘘を真実であると心から信じてしまっているのである。
世界最高水準の技術を誇っていた日本の半導体産業は、「日本はもう駄目だから海外に技術移転した方が良い」とか、「日本の経営者は才能がないから外国人に経営を任せた方が良い」といった嘘のプロパガンダを流され続けた。
その結果、日本の半導体技術はタダ同然で韓国や台湾に売り渡され、経産省の官僚による利益の横流しにより日本の半導体産業は衰退した。
日本の半導体産業は経産省の官僚や半導体企業の経営者が日本の半導体産業をわざと外国に売り渡すことで私腹を肥やし、産業を破壊したにも関わらず、世間一般では先のプロパガンダのおかげで、「日本経済はもう駄目だから海外に技術移転したんだ」とか、「日本の経営者は才能がないから日本の半導体産業はダメになったんだ」と考えられるようになった。
この半導体産業の衰退が、実は「もう日本はダメだ」という嘘の情報を流した者たちと、技術移転を受けて世界の半導体産業を手に入れた者たちが同じ人物だとしたら、あなたはどう思うだろうか?
日本から世界最高の技術を盗むために嘘の情報を流し、その情報工作によって日本の産業を盗んだというのが実態なのだ。
まさにこれを成功させたのが情報戦なのである。
世の中にはこのような情報戦が溢れかえっているのである。