あなたは日本人として、この中国人による蛮行を本当に許せるのか?その3

ジェイソン氏に対する被告からの証人尋問における質疑応答に続いて、原告からの反対尋問が行われた。

なお、その2の最後に証人であるジェイソン氏が米国司法省にスパイ被害を宣誓供述し、米国は捜査を開始したことが告げられたが、原告側弁護士は動揺し、震えているようにも見えた一方で、原告は始終、うつむき、まるで寝ているとも思える様子であった。
あなたは日本人として、この中国人による蛮行を本当に許せるのか?その2|KAZU@AQUOIBONISTE|note

また、ジェイソン氏による米国司法省に対する宣誓供述の事実が告げられたためであろうか、原告側弁護士による反対尋問における質問内容が支離滅裂で、誘導尋問を意図しているかのような質問を行い、証人から思い通りの返答を得られないかと思うと、投げ捨てるように次の質問に行く姿が散見された。
※誘導尋問とは自身に有利な証言を得るために、そのような証言をさせるように誘導する質問をいう。

原告弁護士「1000万円は保証金として受け取ったと主張しているが、それはソースコードの損失を保証するためのものか?」
証人「1000万円は保証金だと主張している。保証金というのはビジネス上、常識のものであり、技術や知的財産を取り扱う上で自社の知的財産を守るためのものだ。」
原告弁護士「1000万円は知的財産を預かるためのものという認識か?」
証人「???保証金だと何度も言っている。預り金ではない。」
原告弁護士「その保証金の期間はどのように設定したのか?」
証人「???保証金は預り金ではないため、預かり期間の話は関係ない。」
原告弁護士「義務を果たすまで、預かると主張されるのですね?いつまででしょうか?」
証人「???預り金ではないと何度も言っている。」
原告弁護士「保証金の返済時期はあらかじめ決められるものではないのか?」
証人「保証金だと何度も言っている。保証金という存在はビジネスの基本であり、先ほどから何度も説明もしている。」
※原告側は1000万円を預り金であると認めさせたかったのであろうか?預り金である認識であったような証人の証言を引き出そうと必死に誘導しているように感じた。

原告弁護士「1000万円は入金されてからどうしたのだ?使ったのか?」
証人「原告のために既にその倍以上の金額を使った」
原告弁護士「その1000万円をいつ使ったのか?」
証人「よく覚えていない。1か月か2か月で使ったと思う。原告は我々と一緒に事業を行っていたのであり、どれくらいの多額の金が必要となったのか、良く知っているはずだ。」
※お金に色はなく、たとえ使ったとしても、それが何かの主張に変えたかったのだろうか?

原告弁護士「原告が証拠として提出した会話の音声は偽造されたものだと主張しているようだが、なぜ今更そのような主張をしたのか」
証人「質問の意味がわからない。」
被告弁護士「異議あり。質問が変です。」
※本件請求と音声が偽造されたか否かに何の関連があるかも示されなかった。

原告弁護士「原告企業とのアプリケーション開発において、被告企業は損害を被ったのか?」
証人「原告企業は一向にアプリケーション開発を完了させなかった。ビジネスには信頼が重要であり、いつまでも開発を完了させなければ信頼に傷がつく。」
原告弁護士「原告企業に苦情を伝えたのか?いつ伝えたのか?口頭で伝えたのか?メールなどで伝えたのか?」
証人「いつまで経っても何も出来上がってこないので、何度も何度も苦情を伝えた。毎日伝えたように思う。ほとんどが口頭で、ショートメールでも伝えたように思うが、はっきりとは覚えていない。」
※苦情の事実の有無と、それによる本件請求との関係が明らかにされず、質問の意図がわからなかった。

原告弁護士「ファンワード社にデモンストレーションを行ったのはあなたか?デモの内容はどのようなものか?ファンワード社CEOの新井氏によると、デモはうまくいかず、終わらなかったと主張しているが」
証人「デモをしたのは私だ。デモの内容はとても専門的なものだ。それを説明させるのか?」
裁判長「デモの内容説明は不要です。」
※これまでの質疑応答で、原告側は意味不明で長い質問を繰り返しており、さらに技術的な詳細を説明させようとした原告弁護士にあきれかえった様子で、原告弁護士の質問を却下させた。
証人「新井氏はうそつきだ。我々はNTTやインテルなど、名だたる企業にデモを行っており、問題のないものだ。デモに問題があるはずがない。」
原告弁護士「では、なぜ新井氏はそのような嘘をつく必要があるのか?」
証人「新井氏は中国共産党のために働いている。新井氏は中国共産党に結びついている人物だ。」

原告弁護士「被告企業と原告企業は2011年12月16日に契約書を締結し、その一か月前に原告に対して2000万円を払えと言ったことに間違いないか?」
証人「はっきりと覚えていない。当初、1億円と話していた。」
原告弁護士「あなたは契約締結案で2000万円と言ったはずだ」
※契約締結案とは、契約内容が未確定のドラフトの事であり、ドラフトの内容は未確定情報なので、なぜドラフトの内容を問題にしたのか、筆者には理解できず。

原告弁護士「(ドラフトを示しながら)あなたはこのように決めたはずだ」
証人「ドラフトの事を聞かれても、よく覚えていない。突然そんなことを聞かれてもわからない。書面は事前に提出してください。」
※原告弁護士は事前に提出しない書面を証拠として提出したのか??

原告弁護士「契約書のドラフトには2000万円を30万円ずつ毎月返済すると書いてあるが、その認識はあるか」
証人「それはおかしい」
原告弁護士「このドラフトには、『収益があがるまで毎月30万円を払う』とかいてあるが、収益というのは物を売った時の代金のことをいい、ものをつくることの対価になっていることを認識しているか?」
証人「質問の意味がわかりません」
被告弁護士「異議あり。これは誤導尋問です」
裁判長「(このやり取りに心底疲れた様子で)とりあえず、証人は端的に聞かれたことだけを答えてください」
原告弁護士「2000万円を毎月30万円の支払いだと5年以上かかることは認識しているのか」
証人「質問の意味が分からない。そもそも、契約の話をしているのか?ドラフトの話をしているのか?」
原告弁護士「ドラフトの話を聞いてるんだ!(激怒)」
証人「ドラフトはドラフトであって、合意ではないので、合意していない内容のことを聞かれても答えようがない」
原告弁護士「もういい!!(激怒)」

原告弁護士「業務提携契約書において、原告企業から被告企業に対しての支払いが1000万円に減額されたのは正しいか?」
証人「我々は7000万円のビジネスを提案したのだ」
原告弁護士「1000万円の契約に落ち着いたという理解でよいか?1000万円はいつ返すのか?」
証人「何の話か、覚えていない。7000万円の話を蹴られたことしか覚えていない」
原告弁護士「契約金額が2000万円から1000万円になったのに、契約内容が厳しくなっているが、それは正しいか?」
証人「何を言っているのだ?7000万円の提案をなぜ蹴ったのだ?」
被告弁護士「異議あり。原告は『厳しい』とは、何のことを言っているのか明確にしてください」
証人「私は7000万円の提案をしたのだ。1000万円とは何の話かわからない」
原告弁護士「もういい!!(激怒)」

原告弁護士「被告企業の小林えりという人を知っているか?」
証人「われわれが被害者届けを出している人の事だ」
※被告企業にかつて勤務しており、被告企業から通帳などを持ち逃げし、被告企業を以前倒産に追い込んだ人物が小林えり氏。
原告弁護士「小林はFPGAを『3月にお持ちします』と発言しており、それは契約締結から数か月後に製品販売が可能になるという話ではないのか?」
証人「詳しくは覚えていないが、FPGAはインテルの製品であり、当社がインテルから材料として製品を購入する話であり、原告企業とは関係のない話のはずだ」
原告弁護士「私が聞いているのは、契約締結から2か月後には販売が可能になるという話であり、あなたはその事実を知っているのかと聞いているのだ!(怒)」
証人「(あきれた様子で)だから・・・それはインテルとの話であって・・・」
そしてしばらく、インテルの話が続けられるが、内容解読不能。

以上が原告弁護士からの反対尋問であった。

筆者は本件の裁判を傍聴しただけであり、裁判所に提出された陳述書や証拠書類を見ていないので、詳細な争点は知らない。

しかし、たとえそうであっても、証人の証言を否定するような内容の反対尋問が行われたようには思えない。
我々国民は、司法手続き、特に民事訴訟手続きがどのように公平に行われているかを知るすべがほとんどないことも付け加えておきたい。
この裁判の結果がどうなるかはわからないが、以上のようなやり取りの上で、裁判所がどのような判決を下すのか、非常に興味がある。

司法の公平性、健全性は我々日本国民にとって非常に重要な問題である。
司法手続きの闇については、また別の機会に述べたいと思う。

※もしかしたら、その4へ続くかも?

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