あなたは日本人として、この中国人による蛮行を本当に許せるのか?その4

2022年3月15日の深田萌絵さんの裁判について3本の記事を書かせていただいたが、改めて裁判の内容や意義について考察してみよう。
なお、この裁判が、全日本人にとって、日本の重要な技術や財産を守る意味で、非常に重要な意味を有するということは、その1で述べさせていただいた通りだ。
あなたは日本人として、この中国人による蛮行を本当に許せるのか?その1|KAZU@AQUOIBONISTE|note

一般的に日本人は裁判にあまりなじみがない。
訴訟大国アメリカに比べれば、訴訟を経験せずに、その生涯を終える日本人も多いのが現状であろう。
筆者は法学部を出たわけではないし、文章を読むのが苦手で数学と物理だけで生きていければ良いと思ったくらいであり、その勢いで工学部を選んで、工学を学んできた。

しかし、社会に出てみると、法律というのはとても重要であり、大人同士の喧嘩は大抵の場合、物理的な殴り合いではなく、法律を使った殴り合いであり、正に、六法全書の殴り合いと言っても良いことを筆者は知った。

そして、文章読解が苦手で特に法律を読むのが大嫌いな筆者が何故か金融業界で10年ほど、リーガル・コンプライアンスと言われる、いわゆる、法律やその他法令諸規則と言ったものを扱ったリングで働くこととなり、実践を積むこととなった。そんな中、自分の強みを生かすために一般の法学部卒の学生よりも法律を勉強した。

法律を使った戦いというのは実に複雑で難しい。
それは、争いの下となる戦場(ビジネスで言うところの業界)の事を良く知らなければならない上に、その戦場で使える武器である法律を詳しく知らなければならない。
大抵の法律家や弁護士は、法律には詳しいが、争いの下となる戦場には疎い。
筆者は様々な法律事務所の弁護士と様々な訴訟案件や訴訟対策についての実務的な経験を積んできたわけであるが、「金融業界に強い/金融業界を専門にした弁護士」を自負する者であっても、残念ながら実務には疎い者にしか会ったことがない。
それくらい、法律と実務の両方を十分に精通するのは難しいのだ。

この深田萌絵さんの裁判は、先端の軍事技術に関するビジネスにおいて発生したスパイ事件である。
当然、最先端の軍事技術に対する実務の知識が必要である。
加えて、法律面においては、単に物が盗まれたといったような民法、商法、会社法などのような一般的に使われる単純なものだけでは不十分なのだ。

残念ながら日本にはスパイ防止法がないので、そのような法律の適用は出来ないのである。
よって、その法律の代わりとなる不正競争防止法などの法律を適用した争いとなり得る。

筆者は仕事柄、あらゆる金融商品に関わる訴訟案件に関わることがあるが、複雑な金融商品や複雑な利益関係に関する訴訟となると、途端に弁護士は頼りない存在となるのだ。
つまり、実務世界があまりにも複雑であるため、法律相談に行く我々法律の素人が、法律の専門家であるはずの弁護士に相談に行ったはずが、まずは実務のレクチャーをしに行くはめになり、それにも関わらず、弁護士相談費用を取られるわけである。

そのような状況で、どれほど弁護士が頼りになるか、想像してみていただきたい。
これは筆者の予想だが、深田萌絵さんの裁判における原告も被告も、特に被告の深田萌絵さんの弁護士探しには非常に苦労したであろうことは容易に想像がつく。
しかも相手方の背後には中国共産党の影があるのであるから、弁護士探しの難しさはなおさらであろう。

しかし実際に筆者が裁判を傍聴して感じたのは、原告側の弁護士の実務知識が非常に乏しいように感じたのだ。
原告弁護士の実務に関する理解の乏しさは、そもそもの実務の中身について被告側から諭されるシーンが多々あったことから、そのように感じざるを得なかったのだ。

その上で、原告側は損害賠償請求の根拠について、「保証金」としてやりとりしたものを「預り金、貸金」として認めさせたいような尋問があり、そもそもの請求の根拠、法律構成に無理のある主張を続けていたように感じた。

この裁判の双方に対して中立な立場に立って考えたとしても、「保証金」として契約締結したものを「預り金」として認識して、原告の返還請求を認めるのは無理があり過ぎる。
加えて、やり取りした金銭が「預り金」であったことを立証できるような原告側からのやり取りはなかったように思う。

しかし、裁判というのは水物である。
一般的な日本の裁判制度の闇については別の機会で述べたいが、日本には往々にして、「政治案件」と思わざるを得ないような、政治的理由から裁判結果を政治的に忖度した内容の判決とするものが多く存在するのだ。

政治的な圧力によって、不当な裁判結果が出されることは珍しくない。
本件裁判は、「その1」で述べたように、われわれ全日本人にとって重要な財産や技術を守れるか否かが問われている裁判である。
筆者の考察では、原告の請求が棄却され、つまりは深田萌絵さんが勝つと思われるような内容な裁判であった。
しかし、そのような判決が出されるとは限らないのだ。
つまり、この裁判が法律的に考えて公正妥当な判決が下されるか、あるいは、政治的な圧力がかかることで原告の請求が認められてしまうかについて、われわれ日本人は関心を持つべきなのである。

われわれの財産や技術は、わが国の政治家や法律などによって、十分に守られるようにはできていないのである。
いつ、われわれ自身が標的にされて被害者になってもおかしくない状況であり、その時には弁護士探しを含め、とても難しい戦いを強いられることを肝に銘じなければならないのである。

われわれの財産や技術が、外国勢力、特に、中国に盗まれ放題な現状において、それを日本の司法制度を使って戦っている深田萌絵さんの裁判結果は、われわれ日本人にとって、とても大きな意味を有するものであることを、重ねて強調しておきたい。

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