AI超入門:「AI」は「人工知能」であって『人工知能』ではないことを知ろう

世の中には嘘があふれかえっている。
偽の情報や嘘を流すことで、異なった認識を植え付けさせることをプロパガンダというが、われわれが「AI(Artificial Intelligence)」だとか「人工知能」と呼んでいるものも、正にプロパガンダによって『人工知能』ではないのに、「AI=人工知能」と呼ぶことで『人工知能』であると信じさせられている。

これは大学や研究所などで「AI」について専門家として研究している人のほとんどの人は、プロパガンダによって騙されている。
企業で「AI」を商品として専門家として売っている人の中のほとんどの人も、「AI」を利用する立場の人の中のほとんどの人も、同じようにプロパガンダによって騙されている。
日頃から「AI」として接していて詳しい人ほど「AI」が『人工知能』ではないことに気付いていない。

「AI」というのは既に、われわれの生活の中に浸透してきている。
様々な企業が「AI」を利用しているし、われわれがパソコンやインターネットを利用すると、必ずと言って良いほど、その裏で「AI」が使われていて、目に見えない形で利用している。
「私たちの仕事の多くは将来的にAIによって取って代わられてしまう!」なんていう、わけのわからないことまで言われている始末だ。
それほどわれわれの生活に身近な「AI」なのだが、それがどのような技術であって、どのような利点があり、どのような欠点があり、特にどのような危険性があるのかを知らなければ大変なことになり得るのだ。

筆者は仕事柄、「AI」の基礎となる技術に長年携わった経験があり、現在「AI」と呼ばれているものが、どのように開発され、どのようなことに利用されているかを見てきた。
筆者は様々な「AI」に関する専門書を読んだことがあるが、「AI」の本質について書かれた本はほとんどなく、「AI」の危険性についてわかりやすく書かれた本は皆無に等しい。
そこで今回は、筆者が「AI」について、その技術について全く知らない人にもわかりやすく「AI」について解説し、その危険性について指摘したい。

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