世界の中で日本だけ未だにマスク着用を続ける文化的理由

世界ではマスクを外して生活するのが随分前から常態化している。
マスクがないのが当たり前になってから長い時間が経ったために、マスクを常に着けていたことが過去の事となっているし、たまに街中でマスクをつけている人を見ると、「マスクをつけている変わった人がいる」という印象を持たれる。

それに対し、日本はほぼ完全マスク着用状態が続いている。
少なからず、「マスクをつけることに意味はない」と思っている者もいるようだが、街に出るとマスクをしていない者に会うことはほとんどない。
筆者は2年前も「日本ではマスクが外されることはないだろうな」と思ったし、今もその理由について説明しよう。
これは大多数の日本人がそうだというだけであり、全員が全員そうだという話ではないということだけ、ご留意されたい。

①日本人は考えることが嫌いである
②日本人は正しいことよりも皆と同じことをすると安心する
③日本人は一旦正しいと信じたことを疑うことを嫌う
④日本人は正しいと思ったことを他人に強制することで正義感を感じる
⑤日本人は間違っていると気づいても自分が我慢して相手に合わせることを優しさだと考える
⑥日本政府は一度決めた政策が間違っていたことを認めたくないので政策転換をしない
⑦日本人は権威に命令されたことに従うのが心地いい

では、順に中身を説明していこう。

①日本人は考えることが嫌いである

日本の教育では基本的に考えることをさせない。
型にはまった問題だけを解くことを訓練されるため、「そもそも何が問題となっているのか?」ということを考えるようにはなっていない。
会社という組織で働いていてもとても驚くのだが、一度決まった方法と全く同じ方法で淡々と仕事をこなすことに集中し、やり方に問題が発覚したり、新たなことをしなければならなくなっても、基本的にはそれらに目をつぶって同じことをやり続ける人が大半だ。
考えることが嫌いな者たちは議論をすることもない。
結局、民主主義社会では議論をする中で正しい答えを導き出していくことが期待されるが、そもそも日本人は議論が嫌いである。
そんな人たちが集まった社会で、「マスクは必要ないかもしれない」なんて考える人はほとんどいないわけである。

②日本人は正しいことよりも皆と同じことをすると安心する

日本人は個性を極端に嫌う。
人と違うことをすると変な目で見られたり、いじめられたり、非難の対象となるため、できるだけ目立たないよう、皆と同じことをしようと努力する。
日本人は園児時代、学生時代を通じて、皆と違うことでいじめられるということを体で覚える。
そして社会に出て皆と違うことをする人は「空気が読めない」と非難されるのをみて、とにかく空気が読める人間であろうとする。
このような環境で一体、誰が正しいことを主張する者が生まれるであろうか?
実際、同調圧力と相まって、大多数を敵に回しても正しいことを主張しようとするものは極端に少なくなるのだ。

③日本人は一旦正しいと信じたことを疑うことを嫌う

人は自身の誤りを認めたがらない。
自分のプライドを守るため、自分が間違っていたことを認めるのは死んでもイヤだと考える人が多い。
なお、この傾向は日本社会におけるエリートと言われる人に多い。

④日本人は正しいと思ったことを他人に強制することで正義感を感じる

日本ではいつの世代も、勧善懲悪型のテレビアニメを見て育つ。
少年向けのヒーローものの番組は必ずと言って良いほど、「明確に絶対的に悪」が存在し、主人公たちはこのような悪を打倒する。
「本当に悪かどうかはわからない」敵は、こういった番組には登場しない。
殺戮を嫌うはずの日本人に「こいつは悪だから、殺してもいい」と思わせるような敵が現れ、主人公はこのような悪を容赦なく殺すのである。
しかも、「殺している」にもかかわらず、何故か「成敗する」という、上から目線なのだ。
少女向けのアニメでもこの傾向にある。
そのようにして育った大人たちは、仮想敵を見つけて、己の正しさを示すため、仮想敵を成敗することで自分の存在価値を高める。
こうやって人々は自分の正義感を他人を押し付け、いじめ構造の元凶になっている。

⑤日本人は間違っていると気づいても自分が我慢して相手に合わせることを優しさだと考える

日本人は優しさゆえに相手に合わせる心も持ち合わせている。
たとえマスク着用に意味がないとわかっても、「マスク着用は正しいと思っている人が多い。それなら、彼らに合わせよう。」と思う人も多い。
マスクだけではない。
争うことを嫌う日本人は、たとえ相手が間違っていると思っても、致命的な間違いでなければ相手を尊重してあげようという優しい心を持った人が少なくない。

⑥日本政府は一度決めた政策が間違っていたことを認めたくないので政策転換をしない

③で述べた通り、日本社会のエリートと呼ばれる高学歴のものや、政府・官僚はもちろん、企業や組織の経営陣を中心に、圧倒的に誤りを認めたがらない。
政府や官僚は間違いに気付いたとしても、間違いの事実を隠蔽し、現状維持を続けるのである。
国は今まで、ワクチンなどで被害者が出たら賠償すると言っておきながら、それを認めたケースはほとんどない。
その他にも国はほぼ誤りを認めない。
これによって、一旦「マスク着用政策が正しい」とした政策は引き下げられることは期待できないだろう。

⑦日本人は権威に命令されたことに従うのが心地いい

日本人は先生の言うとおりにするのが好きだ。
上司にたてつく者は少なく、上司に従うのが好きだ。
上司に従うのが好きではない者の多くも、結局は反論するのがめんどくさいので、言うとおりにする。
虎の威を借りる狐のごとく、政府の言うことに乗っかる者が多い。
新型コロナワクチンという、開発したばかりで何のエビデンスも得られていない状況で政府が「効果の有効性が確認されているし安全だ!」と言った途端に全国で大量の新型コロナワクチン推奨者が大量発生し、ワクチン接種を疑問視する者や反対する者を非難し始めた。
正にこれこそ、権威に従うのが大好きな日本人の特性の表れと言えよう。
⑥の特性と相まって、日本人は結局、マスク着用を義務付けし続ける政府に対して、それに従いたがるのだろう。

以上の通り、日本ではマスクの着用が終わらないと筆者は思っている。
当然、こんな状態が続いて良いはずはないし、下記の記事の通り、筆者は一日も早く、以前の生活に戻り、「マスク着用のお願い」という謎の言葉を使った「マスク着用強制」が早くなくなってほしいと願う者である。


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