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ニッポンのアンティークしおり

豊嶋利雄

アンティークやレトロと呼ばれるものはついつい手にしてしまう。
今は目にすることができない書体や
今のほうが多色を表現できるのに、カラフルだと感じる鮮やかさ
手書きがベースになっている線の強弱、
手が込んでいるのにどこか手抜きに見えてしまうことも。

こんなにしおりがあったなんて知らなかった。
時代背景や企業宣伝、国や自治体の方針で作られたもの。
池田ムヒ(P32)の「まあ良く蚊に好かれそうな子」、ミカサかいろ(P89)のスタイリッシュさ、新宿三越では予報塔があったことがわかるもの(P92 )。企業がつくったものではカルピスがどれもコロンとした可愛さがあって好きだった。
戦時期には戦闘機がデザインになっていて、なんとも言えない気持ちになった。別の本で日本人が貯蓄をするようになったのは明治時代以降から、というのがここでつながるとは思ってもいなかった。ゆうちょ銀行は、しおりで貯金を呼び掛けていたのだ。

美術・歴史・マーケティング・政治がしおりから見ることができるなんて、あー面白かった!

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