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ドイツ大統領再選とターフェルシュピッツ

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。

今日はよく晴れて☀️ジョギングにも行ってきました。先週サボったせいか終わりはバテバテでしたが。。。おやつを食べて無事復活。笑

穏やかな日曜日でした。。。

陽光の眩しさがなにより嬉しいけふこの頃。

私たちはのんびり過ごした日曜日でしたが、ベルリンの政治家さんとメディアは👀忙しかったようです。ドイツの大統領が選出されました。

ドイツには連邦首相だけではなく連邦大統領が任命されます。任期は5年、最長は2期までです。今日、フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領が再選されました。

今日は選出のために「連邦集会」Bundesversammlungが開催。ドイツ連邦議会議員とその同数の各州議会代表で構成されています。シュタインマイヤー氏は他の3名の候補者をおさえて圧倒的な得票数で選出され、票数1472 のうち1045 票を獲得しての再選でした。

以下の動画は得票数を読み上げるシーンで、1:04からシュタインマイヤーさんの得票数が読み上げられました。

ドイツの大統領は以下の通り
主として国の代表としての役割を担います。主な任務は以下のとおりです。

  • 国の内外に対しドイツ連邦共和国を代表する

  • ドイツ連邦共和国を国際法上代表し、ドイツの大使を任命し、外国大使の信任状を接受する

  • 連邦首相の選挙に関する提案

  • 連邦首相および連邦大臣の任免

  • 連邦議会の解散

  • 法律の認証および公布

  • 連邦の恩赦権の行使 (ドイツ基本法第60条第2項)

  • 連邦の勲章に関する法に基づく事項

このように儀礼的な役割が多い大統領職ですが、ごくたまに議会決議への署名を拒否することで、より丁寧な議論を議会に促すメッセージを送ることもあります。連邦大統領は政治的に中立的な立場ですが、様々な行事における演説で国民を代表するメッセージを発します。また国民(ドイツ的には市民という呼びかけで)に呼びかけることも多いです。そのため大統領はドイツの良心を体現するような高潔な人物であることが期待されており、人格の部分も込みで選ばれています。

シュタインマイヤー大統領は選出後の初演説では、先述した大統領としての「中立性」を意識しながらわりと踏み込んだ内容の演説を行いました。

それは「、民主主義という大義名分に関しては、私は中立ではありません。民主主義のために戦う人たちは、私を味方につけるでしょう。それを攻撃する者は、私を敵に回すことになる」と冒頭からはじめたことに象徴されます。

5年間この役職を託されたこと感謝と喜びを表しながら、連邦議会がパンデミックの制約を受けず、別の条件で開催されれば、私の喜びはもっと大きくなったというところは順当ですが、続いて、しかしもっと重要なことは、もしこの連邦議会が、ヨーロッパの平和への懸念がある時期に開催されなかったら、私の喜びはもっと大きくなることでしょうと述べて、お祝いムードの中でだんだんと大統領メッセージの確信入ります。

これまでドイツが長らく戦争のない状態であったことを幸運と表現した上で平和は当たり前のことではないと説きました。対話を通じて、また必要に応じ明確性、抑止力と決意をもって、何度も何度も努力しなければならないものと強調した上で今、私たちは東欧で軍事衝突、戦争が起こる危険性の中にいます。そして、その責任を負うのはロシアだとはっきり明言。現在のウクライナ情勢をde-escalation するようロシアにメッセージをこめた強めの演説でした。

ロシアはウクライナ侵攻の意図なしと言っていますが、前回もそう言ってクリミアに介入していったため誰も間に受けていません。先日ワシントンでバイデン大統領と会談してきたショルツ首相がこの火曜日にモスクワでプーチン大統領と会談するこのタイミングだからこそのシュタインマイヤー大統領の発言と思われます。多くの人がロシアの軍事行動が近いことを想定しています。

このように今日の大統領の演説はロシアを意識した点がやや驚きでしたが、と言っても大統領の権限はそもそもかなり制限されたものです。ロシアの大統領とはエライ違いであります。

ドイツの大統領の権限に制限があるのはヴァイマール共和政で大統領権限が強すぎたことの反省です。具体的にはヒンデンブルク大統領のもとで内閣を次々と入れ替えが行われたこと、また議会を通さない大統領令を頻繁に行使されたために議院内閣制が機能しなくなったため。これはナチスの権力掌握を可能にした背景となっています。この歴史的経緯への反省が現在のドイツ大統領制度に反映されています。でも儀礼的なら大統領いる?というような意見もありますが、廃止論が盛り上がるほどではありません。

さて、固い話はこのあたりにして今日の晩御飯をご紹介して終わります。
今日はターフェルシュピッツ(ボイルドビーフ)を作りました。オーストリア、特にウィーンの名物料理ですがドイツでも人気メニューです。

お肉は固まりごとごく弱火で3時間煮込みます。野菜は途中から

水で煮込むので根野菜、お肉、スパイスの旨みがじっくりと煮込むことでスープに溶けて美味しくなるシンプルなお料理です。

完成〜♪美味しくいただきました。

忘れちゃいけない西洋わさび。

どのあたりがバイエルン風かは不明ですが、ピリッと辛味のきいたホースラディッシュでした

よしおさんの白ワインは昨日の続きでご満悦。

ワインの生産地、アルザスのカッツェンタールはドイツ語で猫の谷の意味です。フランスなのにドイツ語がひょっこり出てくるのがアルザスらしい
今日も満腹、満足でござりまする。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊



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