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【読書感想】『カルトの子』

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。今週から熱波が再びドイツにやってきましたが、なんとか過ごしています。

今日はカルトの子 論創ノンフィクション 米本和広 (著)という本を買ったので、

統一教会のところをまず読みました。安倍元首相が銃撃事件の犯人(以下Yとします)が「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)に関する手紙を送った米本和広さんが書いた本です。

以下はAmazonの紹介文です

“私たちの親が信じたのは、オウム真理教、エホバの証人、統一教会、ヤマギシ会だった……。ごく普通の家庭にカルト宗教が入り込んだとき、子どもはどんな影響を受けるのか。教団のなかで、家庭で、何が起きているのか。カルトの子どもたちによる壮絶な証言の記録。”

リンク先の試し読みではプロローグ 「神の子」の骨折 (統一教会)と第一章、超人類の子(オウム真理教)が読めます。カルト宗教にのめりこむ親をもつ子どもも苦難は相当に辛そう。。。

プロローグでは統一教会元信者の方が会いたいと電話してくるところから始まります。米本さんも彼に会いにきて欲しかったようです。でも犯人は一方通行の手紙を選んだ。コミュニケーションを拒絶したのか、でも手紙を出す地点でわかってほしいのSOS信号だったのではと私は思います。

彼はお金が尽きればもう人生の終わりと思い詰め、もし米本さんに会えばとめられるか、元総理の襲撃に躊躇が生まれると会わなかった、実行すれば自分が撃たれて死ぬかもしれないが、でも米本さんなら自分の苦しさを理解してこの手紙を無下にせず社会に問うてくれるかもと託したのかなあと。(だからといって人命を奪う行為は勿論許されないです) 

米本さんの本では統一教会の活動にのめり込む元信者の母親の様子が語られますが、自分の子どもに関心をなくし、布教活動や献金に血眼になっていく様子はYの母親も同じ道を辿っています。同じ子どもでも合同結婚式のパートナーから生まれた子(神の子)とそうでない子(ヤコブ)は厳格に差別されていたので、Yの母親はよかれでヤコブのである息子と娘をサタンから守るために献金も熱心にしていたのかもしれませんが。

この本では統一教会以外にオウム真理教、ヤマギシ、エホバの証人の信者の子どもとして生まれてきた子どもが脱会後すら長く苦しむ実情伝えています。Yは米本さんのブログを読んでいたそうですが、この本は読んでいたのかな。。。

同書には報道やツイッターに出てくるキーワードも出てきます。(太字は私が付け加えました)

「あの頃は統一教会の影響を国会にも広めようと自民党の国会議員の選挙応援を熱心にしていましたので、泊まり込みで四〇日間も選挙カーで走ったりしていた。あるいはアメリカでの指導者セミナーに一カ月近く参加したり。もうムチャクチャでした」
統一教会の政治組織である勝共連合の集会に参加する一方、生花、ホンコンフラワー、前掛け、袋などの販売活動に従事し、社会から霊感商法と批判された印鑑、壺などの霊感グッズなどもインチキ霊能者となって売り歩いた。
チャリョ(起立)、キョンベー(礼)、アンジャ(着席)。そのあと聖歌を歌い、三拝敬礼式のあと、写真の文鮮明夫妻に「私の誓い」を述べる。「天宙の中心的存在として父の御旨(創造目的)と任せられた責任(個性完成)を全うし、喜びと栄光を帰し奉る善き子女となり、創造理想世界において永遠に父に仕え奉る真の孝子女となる
統一教会の場合は小学校高学年以上になると、夏休みに二週間、冬の休みに一週間の修練会がある。  修練会は神の子(祝福二世)とヤコブ(既成祝福二世)とは別々に行われている。好美が参加したのは神の子の修練会で、小学校時代は百数十人、中学時代は三〇〇人が参加していたという。

米本さんとYが会う日が来るのでしょうか。私は来てほしいです。そして対話して言葉で説明してほしい。安倍さんを襲撃する行動は理解できないけれど、それほどまでに我慢して我慢してもがいてもがいて生きた末になぜそこに至ったのかを話してほしい。

日本にお住まいの方はこちらも是非。統一教会と戦後保守・岸信介、安倍晋三、自民党清和会の関係性について解説しそこから、犯人からみた世界観を組み立てています。

カルト宗教と政党は今はっきりと距離をおくべき。関係団体のイベントに祝電やビデオメッセージを送るのもなし。選挙ボランティアもなし。それで選挙を戦ってください。特に清和会にできるのか注視。でも自民党あるあるの派閥内の闘争で忙しいかな。


それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊

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