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一目置いてる友人のこと

一目置く
《囲碁で弱い者が先に一つ石を置いて勝負を始めるところから》自分より相手が優れていることを認め、一歩を譲る。


学生時代からの友人の話をしたい。

ここでは仮にその人のことをAと呼ぼう。
Aは友人といっても特別に親しいわけではなく、会うのはいつも他の仲間が一緒。一対一で話したことはほとんどない気がする。

よく会っていた頃から約20年が経ち、当時の仲間には連絡が途絶えてしまった人も多い。
だけどAとはSNSで繋がっているおかげで、近況は把握している。

互いの投稿に「いいね!」はするけどコメントをして絡むことはない、そんな浅い関係を続けてもう20年近い付き合いになる。


Aは私とは全然違う業界で働いている。

最初は違う仕事に就いたけれど、やっぱり好きだからと転職をし、今では、その業界に疎い私でも名前を知ってるような大手の企業にいる。
数年前には子供が産まれ、育児と仕事の両立を頑張っているようだ。
さらに好きなものもかなりの熱量で追っている。(要はオタク。私とは分野が全然違うけどな!)

飄々としているようできっちり成果を出しているAに、私はずっと一目置いていた。
そして、Aも私のことはそれなりに認めてくれているんだろうと感じている。恥ずかしくて絶対言えないし聞けないけど、そんな気がしている。

今でも、仕事でうまくいくことがあったりすると、Aに教えたら何て言うかなと時々思う。思うだけで別に連絡はしないんだけど。

親しいとか、ましてや恋愛などとは全然違うけど、私にとっては大事な友人だ。年齢を重ねてきたら、こういう友人関係があってもいいんじゃなないかと思う。


もしかしたら、古い友人の中にはこれを読んで自分のことかと思った人がいるかもしれない。
それはたぶん当たりです。
面と向かっては何も言わないけど、これからもよろしくね。

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