2022年12月10日(土)

採寸が適当だったがゆえに先週購入したのでは足りなかったカーテンを買い足しに立川のIKEAに行く。生活のサンプルを並べているゾーンをスキップし、目的のカーテン売場まで近道を駆使して進んでいく。レジでは来訪者のエリア分析をするための情報収集として郵便番号の調査が行われていた。妻がずっと昔に住んでいた場所の番号をあえて入力した。千葉との境目に住んでいる人間が立川まで来ることはあるのだろうか? そういう楽して何かを掠め取ろうとするアンケートの類いに反抗的なところは価値観があう。カーテンはずっしりとした重みがあって、それをあのIKEAのブルーのバッグに入れて持ち運ぶ。バッグは身体の一部というよりは、意志を持った動物であるかのように抵抗していた。冷蔵庫は諦めた。
泣く子どもに手を焼いて放心状態という感じの母親を街で見かけた。自分は泣いている子どもを眼前にしても相対化できるという無根拠な確信があるが、これも打ち砕かれるのだろう。そこは立川駅の、最近になって繋がった南北を結ぶ区画で、西側を向けば中央線と青梅線の線路が遠くまで見渡せる、奥には山の稜線が見える。カーテンを買ったからにはつける必要も出てくる。それ独特の身体運動が、脚立というちょっとした高所で行われる。筋肉痛になる予感がある、これを書いているのは翌日だからその通りになることがわかっている。

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