2022年5月19日(木)

心身をぐったりとさせる疲弊感が、ここ最近のデフォルトにすっかりなっている。それに同調するような文章を書いていきたいのか、逆に払拭するような明るい質感のそれにしたいのか、自分の欲求の基本的な位相を定めることすらできないから、小説も長続きせず反古にする。捨てた枚数が云々と言っていたのはガルシアマルケスだっただろうか? 羽織ったジャージを半分だけ脱いで、肘の折り目の部分に掛けて引っ張られる感覚を味わいながら歩いている若者がいた、あたかもその着方から生じる反発力を推進力に変換して前進しているようだった、タンクトップを着用していたから、肩の部分も露わだった。(最近の)金原ひとみを読んでいる。的確な毒舌と降りかかる些細な(でも当人にとっては切実な)不幸との循環を踏み抜いていく、その足取りの迷いのなさ。

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